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人造人間  作者: ウエマー
3/9

抵抗。

 「『人造人間』・・・・・・?」                                       『理解可能』でもあり、『理解不能』でもあった。                            金田の言っていることは『理解可能』だった。                              然し、『人造人間』という『物』の『存在』が『理解不能』だった。                    『人造人間』だなんて物語だけではないのか?                              「分かったか?」金田は、言った。「貴様には、『人造人間』になってもらう。そして、我国、『大日本帝国』の誇りある兵士になるのだ」                                       「そんな・・・・・・」                                           俺の頭の中は真っ白になった。                                     そんな俺を見て金田は言った。                                     「もちろん無償で、とは言わん。貴様の階級を上げてやる」                        「階級・・・・・・」                                            「そうだ。貴様は、今一等兵だろ?よし、軍曹に上げてやろう」                      「軍曹・・・・・・」                                            「悪くない話だろ?」                                         「・・・・・・嫌です」                                           俺は、言った。                                            「『人造人間』なんかになりたくはないっ」                               「馬鹿者がっ」金田は、俺を殴り付けた。「貴様、わしに向かって、何だ其の口の利き方はっ。しかも上官の命令には、絶対服従だろうがっ」                                      俺は、殴られ床に吹っ飛び、倒れた。                                  金田は、そんな俺にベルトから外した自動小銃を向けた。                         「ひっ」俺は、思わず叫んだ。「止めて下さいっ」                            「立て」金田は言った。「立って、服従しますと言え」                          「はっ」                                               俺は、立った。                                            「服従しますと言えっ」                                        金田は怒鳴った。自動小銃の引き金を何時でも引きそうな勢いだった。                   「・・・・・・服従します」                                         俺は言った。                                             「聞こえんっ。もっと大きな声でっ」                                  「服従しますっ」                                           金田は、満足したのか「よし」と言った。                                「吉田っ」                                              「はっ」                                               吉田は、背筋をピンと伸ばした。                                    「秋田の了承を得た。今日から作業開始だっ」                              「はっ。了解致しましたっ」                                                                                                                

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