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誕生したらナビでした。  作者: ぷちどら
章の壱
8/10

鉱夫もツルハシの誤り 2

 しかしして(きびす)を返したのは敵側だった。


「あっ、ちょっ、どこ行く!」


 ミツキの呼び止めは届くことなくロックモールは地面に潜り、事態はあっさりと終了してしまった。


図体(ずうたい)のワリにビビリだな」


〈ミツキ、これ…〉


「ん?」


 ロックモールが登場時に開けた穴の少し奥に(きら)めく、淡い青色の鉱石。


〈オリハルコンです〉


「ええっ?!グッジョブじゃん、でかモグラ!」


〈見つけた私への賞賛は…〉


「よぉーっし、掘っちゃうぞー」


 自分が入るスペースを作る為か、穴の下の壁にツルハシを勢いよく突き立てるミツキ。


「は??爆発しないんですけど!?」


〈マナの残存量が足りないようです。ツルハシの〉


「そんなぁ!」


〈ミツキが火のマナを保有していればリチャージも可能なのですが…〉


「ないのね」


〈火属性適性0です〉


「ばっきゃろぉぉー!」


 そうしてオリハルコンの掘削(くっさく)作業は開始され―




 3時間後。


「はぁ…はぁ…オリハルコン採ってきたぞジジイ…。ねぇ!ジジイってば!」


 テーブルに突っ伏したヒンゲからは応答がない。


「ウソ…死んで…」


〈酔っ払って寝ていますね〉


「起きろーー!!」


「お…おう…帰ったか。あんまり遅いからよ、飲みすぎちまった。ヒック…」


「酒くせぇー!ほら、オリハルコンだよ」


 大事に抱えていたオリハルコンをテーブルにゴトッと置くミツキ。


「こりゃなかなかの大物見つけてきたな。どれさっそく…ああん?火ぃ消えてんな」


「しっかりしてよ!大丈夫なの?ホント」


「俺にできなきゃ誰もできん。それだけは確かだ」


「ほぉん?」


〈彼の鍛冶師レベルは100。本物です〉


 無言ながら信じてないな、あの表情。


「なぁ、そんなデタラメな剣どこで手に入れたんだ?勇者でもあるまいし」


 ヒンゲは炉に(まき)()べ直しながら聞いてくる。


「え?そうだけど?」


「ガッハッハ!冗談に冗談で返してくるたぁ、おもしれぇ娘っ子だ」


「殴っていいかな」


〈やめておいた方が…。あの男、戦士としてのレベルも82あります〉


「うげぇ」


「誰としゃべってんだ??」

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