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山へと向かう。見渡すは視界の悪い、長い草、音の正体は風だと分かったが、恐怖は染み付いている。

しかし進むしかないと言い聞かせ進み始める。

平坦な道が続く。山まであとどれくらいあるのだろうか。日が沈むまでに辿り着けるのだろうか。この辺で寝床でも作った方がいいのでは。

寝床を作ってどうにかなるのか。まだ日は登り続けている。あと8時間くらいはあるだろうか。

草をかき分け進む速度はかなり遅い、1時間で4キロ進めたらいい方だろう。

日が登りきるまでは進んでみて、それ以降は寝床を作るべきか、だがこの周辺で安全な場所なんてものはない。

考えるよりも進むべきだろうと進むことに考えを向け進む。

草をかき分け、下を見ながら進む。

石を探しているのだが無い。小石ならあるのだが求めるは手のひらサイズの石、そんなものは無い。下を向きながら前に進み続ける。

傾斜が出てきて前を見ると丘のような場所に来ていた。2メートル位だろうか。横を見ても長く、万里の長城のように長い。横に進んであるかもわからない低いところを探して遠回りするか、山の方に進む道、この丘を越える近い道を行くか。

あるかもわからない道を進むことが出来ず真っ直ぐ丘を越えることを決意し、足を踏み出し二歩目を進めようした瞬間滑った。

この湿っている地面に黒い土がかなり滑る。手をついたがかなり痛い、でも我慢して登らなければならない。

また登ろうと滑ったところを見ると石が露出していた、それを掘り返すと手のひらくらいのサイズの石が出てきた。怪我の功名と言いたくは無いがやっと手に入れることが出来た。

喜びで石を見ていると手に目がいく、土だらけの手、乾燥してガビガビの手、全てが嫌になる。が進まないと死ぬので進む。目を背け滑りながら草の根元を持ち進む。半分くらいだろうか、進み、足で地面を掘り足を置き滑らないようにする。休憩を挟もうと草から手を離し反対を向く。

見渡す限り草原。自分よりも高い草しか無く、周りは山、1メートルほどの斜面に立ってやっと周りが見渡せる、そんな中で異質なものを見つけてしまう。

人の様な、何かわからない草よりも高い、遠くに見えるはずなのに大きく見える、一瞬人だと勘違いし、声を出そうかとしてふと、思考が冷静になる、自分の立っている位置、自分よりも高い草よりも高いその体、頭がこっちを向き目と目があった気がした。

あっと考えたが足を滑らせそのまま下まで滑り落ちる。

確実に3mはある体、人の様な体ながら異質な存在。ここが地球であることを否定する存在。

目があったことを思い出し、逃げなければ

が逃げる場所などない、なぜか落ち着いている心は上を見て、日が登りきっていることを感じる。あぁ、とりあえずここを拠点にしよう。最後に食べて何時間経ったかわからないが昼である、鳴る腹を抑え、斜面に体を向ける

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