雨の涙
今日もまた
優しい雨が降る。
《透明な糸》
君は
今どうしているだろうか
そればかりを考えていた
このところずっと
最近
何をするにも君が浮かぶ
たとえば
[誕生日プレゼント]
別の人の誕生日なのに
『もし
彼女にあげるならば』
『彼女にはこんなのが
似合うんだろうな』
そんなことばかり考えてしまう
僕はどうしたのだろう
わからなくって、
あわててしまって
でもどうしようもなく彼女が恋しくて
僕は途方に暮れた
そんなある日
僕はふと窓の外を見た。
透明な雫が落ちてきた。
雨。
冷たくて綺麗な、穏やかな雨だった。
僕はそっと窓の向こうをのぞいた。
雨はもともと好きだった
ゆっくりと本を読む時間ができるから
でも
もっと好きになった。
君の名前と同じだから
雨が降っていると
ずっと君と一緒にいるような気分になる
激しい冷雨も
優しい慈雨に変わる
あめあめふれふれ
ずっとふれ
僕はそう願う。