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空白の線
スミマセン、六百字いってません。
短編でもよかったのですが、一応続きものなのでこのような形をとりました。
作者は初めて恋愛ものを書きました。
というわけで、至らないところもあると思いますが許して下さい。
これでもがんばって書きました。
『愛しい』を
教えてくれたのは
君でした。
《空白の線》
君はいつか教えてくれたね
僕が『コイ』という字を間違えたとき
君は笑って教えてくれた
僕が書いた字は『コイ』ではなく『ヘン』だった
たしかに似てるよねと
澄んだ鈴の音のように笑って
君はノートの隅のほうに
『恋』と書いてくれた
その時の笑顔を
僕は今でも覚えています
わたしは旧字のほうが好きだなと
彼女はその横に
さらさらとえんぴつで新しい字を書き込んだ
『戀』
女の子らしい綺麗な字だと思った
『いとし いとし と
いう こころ』
それが彼女の教えてくれた理由
僕はそれだけで
この字が大好きになった
僕がそういうと
君は真夏のひまわりのように
微笑んでくれた。
僕はそれだけで
幸せだった