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7.誰かこのフラグ壊してくれませんか??

よろしくお願いします

「あの、確かに私は兄の顔を叩き、彼の仕事、いいえ、皆様の仕事に支障を起こさせてしまいました。

ですがそれは私が初めて兄が向こう側の人間だとわかったからです、でも私は家にいる兄が大好きです。

ですから、ですから、」

「だから?」

「ですから、もう一度私にチャンスを貰えないでしょうか?!」

ん?

さっき誰が「だから?」って言ったの?

ってかこの声......!


「ほう、なるみは俺をそんな風に思ってたんだ。」

後ろを向くとそこにはお洒落な店内の壁に寄り添いキラキラと輝く連次おじちゃんの姿がいる。

「うう、お、」

おじちゃん何時からそこにいたの、つーかどこまで聞いていたの??

「連、どうしてここが?」

「連、これは......」

「いいんだ、みんなに言ってなかった俺が悪い。」

う、まさか、

「じゃあ、連、」

「ああ、俺の()()()()がお世話になった、」

やっぱり全部聞いてた!!!

「それに昨日俺もなるみを怒らせたことを深く反省している、俺のせいで父さん達と喧嘩したんだろう。」

ん?私はパパ上と喧嘩してないけど......


......ああ、あんたのお父さんの方ね。

あれ、それはそれでなんかおかしい。


「だからなるみ、父さん達と仲直りするまでいっしょに住もう。」

“パッ”と、

おじちゃんは私の手首を掴み、気づいたらおじちゃんのくすぐったい息吹が私の耳元なでている。

“ドキッ”

え、何これ、

どうして、私はゲレンドラ様以外考えられないのに!

「なあ、なるみ、」

その声はすぐそばに居る私にしか聞こえないほど小さく、ほぼおじちゃんの吐いた息しか聞こえない。

“ドキッドキッ”

うううう、

おかしい、私、何かおかしい......!


「フッ、どうせ今のお前じゃ住む場所も金もないんだろう、これからよろしくな、い・も・う・と・さん。」

よく見たらおじちゃんは私にドス黒い悪魔みたいな笑顔を向けている。


あ、あいつ、あいつ!!

すべて読まてた!私が置かれてる状況も、私が次に犯す行動も、考えも、全部!

え?

ここ数年あまり話してないよね、親戚一同が集まるとき以外会ってなかったよね?!


「なるみ?」

「ああ、明彦......」

やばい、泣きそう、

明彦御免ね、本当にごめんね!

昨夜あんなにおじちゃんとより戻すの反対してくれたのに、「客観的に状況を見直す方がいい」と言ってくれたのに、

「。。。。。。。。」

「。。。。。。。。」

「。。。。。。。。」

「。。。。。。。。」

あれ?

なんか空気が......


「え、どうして、どうして「あれ?みなさんお揃いでどうしたのです?」」

あれ、なんかこのシチュエーションどっかで、

「お前こそどうしてここに?」

言い方、おじちゃん初対面の人になんの言い方してるの!

「あれ?僕達知り合いでしたっけ、」

「いや、お前何言って「はじめまして、桐谷明彦と申します。」」

「は?」

「ええ!何その漢字で書ける様な名前、それに何その日本人みたいな名前!」

「あ、あの、それは、」

「なるみはちょっと黙ってろ。」

「うう、」

な、おじちゃん今日なんか変、

それに......


あ、明彦がこっちを見てる、

うん、そうだよ、この人が私のおじちゃんだよ。

それに今いろんな意味でヤバイの、だからおじちゃんを怒らせないで、明彦が大好きなチョコレートパフェ奢るから......


「ああ、あなたがなるみがずっと言ってる、」

「ええ、なるみの実の兄の黒川連次と申します。」

「は?お兄さん?」

う、うあ、

まさに“は、何がどうなってんだ?ってかなるみお前に兄ちゃんいたっけ?”って顔してる。

「どうしましたか、()()()()?」

「いいえ、まさかなるみのお兄さんでしたか、

すみません、()()()()()()()驚いていましたので少しボーとしてました。」

いや、あの、ごめんなさい......


「大丈夫ですよ、それに俺の可愛い妹がものすごくお世話になってるみたいで、」

「いいえそんな、ただ高校と大学が同じなだけで、ですがたまに一緒にお出かけするぐらいですかな?」

「ほう、俺が知らないあいだなるみは男の子とデートするようになったんだ。」

いやまあ、高校は同じだけどその時はお互い二次元ラバーだと知らないからただ面識あっただけだけど、大学に入ってから平均週一回アニメショップかアニメイベントに参加するぐらいかな?


「へえ~連の妹さんやるじゃん!」

「よかった、連の妹がブラコンじゃなくて......」

ん?

さっきからこの二人は何言ってんの?

ってかおじちゃんもよくこんなただれた関係をバレずに保てたな。


「ねえ、なるみ、昨夜僕と一緒にいた時 “お兄さんがもう自分が知ってるお兄さんじゃなくて怖い”って言ったよね。」

「え?ああ、うん。」

そんなこと言ったっけ?

でも明彦も何か考えがあるからそう言ってるはず......なのかな?

「でもお兄さんはあんな職業でそれはしょうがないと思うんだ。」

「う、うん、」

まあ、ホストだからね。

でもこの世のホスト全員が爛れた関係の中で生きることはないと思うんだけど......

「だから今お兄ちゃん離れしないと今後もっと痛い目にあうよ。」

「。。。。。。。」

いや、でも住む場所と金がね~

「大丈夫、なるみが自立するまで僕が面倒見るから。」

あ、明彦......

あなたは天使様ですか?

どうして私が心から思ってることを全てくださるのですか??


“ツネッ”

痛い!!


気づいたらおじちゃんの顔には笑顔の欠片もなく、同時に彼は私をつねながら言葉では表せないほどの表情で明彦を見ている。


「。。。。。。。。。。」

あれ、さっきより場の空気が......

え、待って、これってなんのフラグ?

いや、やめて、そんなフラグ欲しくない!

あの!!誰かこの意味不明なフラグを壊せますか??

そう、折るんじゃなくてぶち壊すんです!

誰でもいいので、じゃなければ方法だけでも教えてください!!




物語がやっと動きそうですね!

誤字、脱字及び気になる点などありましたらお気軽に感想欄や活動報告のコメント欄に書いてくれたら嬉しいです。(待っています~~)


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