2.ふざけんな
少し誤字を見つけましたので修正しました
よろしくお願いします
“チュンチュン”
ああ、小鳥さんの鳴き声がする、
あれ?最後に小鳥さんの鳴き声を聞いたのはいつだっけ?
「なるみ?」
ええっと、確か学校の日直の時には聞こえたけど、
「なるみ?!」
受験してからあまり早起きしてないような、
「なるみ!!」
「ったくなに!?」
ちょっとぐらい現実逃避させてよ!
「ふ、ふうああああ、
ん?何?何があったの?」
こ、今回はかわいい系男子か!
でもウサギみたいで可愛い。
「ったくお前らいい加減にしろよ、つーかこの女誰?」
「あ、ううう、」
うう、何これ、オーラが半端ない、
ってか連次おじちゃんもどうやったらこんな人達と知り合えるの??
「連の親戚だって。」
「ふうん、じゃあ裏切って浮気したんじゃないんだな。」
また出た、「裏切り」、「浮気」、やはりこの人たちは......
どうしよう、連次おじちゃんに聞く?
でももし私が考えてることが本当だったら?
いや、でも、
「それよりお腹すいた、連朝飯」
このかわいい系の人って結構マイペースなんだね。
って、え、おじちゃんご飯作れたの?
前回親戚一同が集まった時だって卵焼き焦がしてたのに。
「はいはい、瀬名はオムレツでいいんだな。」
“ガバッ”
「やった!流石僕たちのお嫁さん、愛してるよ!」
「あ......」
そうして抱き合ったキラキラリア充達は自分では思っていなかったほど絵になっていて、私はその信じられない光景に唖然とするしかなかった。
「そう言えばなるみはどうしてここに来たんだ?
つーかどうして部屋に入れたんだ?」
「。。。。。。。。。」
今、確信した。
この人たちはみなみが言ってる通りの人たちだって。
「おいなるみ?おーい」
いや、もう一度言うけど私は同性愛になんの偏見もないし私の親友だって貴腐人だよ。
でも、お嫁さん?
お嫁さんって純白な花嫁姿になって「お父さん今までありがとうございました」って言うあれだよね。
え、でもこの人数でおじちゃんを押し倒すこと出来るの?
ん?
もしかしたらおじちゃんが押し倒す側??
ん????
「あれ?連の親戚さんどうした「きゃ!」」
反動で後ろに一歩下がった私は足元にあるモノに気づかず、次の瞬間
“カラン!”
と部屋の中は空き缶が地面に転がる音しかしない。
「。。。。。。。。。。。」
「。。。。。。。。。。。」
「。。。。。。。。。。。」
「。。。。。。。。。。。」
「......ああ、......」
よく見れば地面はジュースやビールの空き缶だらけで、私は何がなんだか分からなくなっていた。
やっぱり、10年前のあの日からおじちゃんはみんなが思ってるような人じゃないとわかった。
まあ、毎回親戚一同が集まる時は猫かぶってるみたいだけど私は知っている、おじちゃんは、このキラキラリア充はアメリカに留学した後ただの欲望の塊になったことを。
「なんだよ、せっかく優しくしてるのに、
全く自分の親戚がステージでキラキラしてるからって自分もいい気になってるんじゃない?」
ふ、いい気になっている?
それはどちら様の方でしょうか?
「まあ、そう言うなよ、だが一応連はあれでもあるしな、やはり外ではやらないほうがいいと思うよ。」
う、上から目線?!
「いや、違うんだ、なるみは「いや、いいです。」」
「え?」
「私はあなた達が何しようかどうでもいいです、いや、ハーレムとか逆ハーレムとかはちょっと気になりますが、ですが私はなんの偏見もありません。」
そう、私は同性愛になんの偏見もない、
だからいつでもどうぞ、
私は二次元の世界で幸せですから。
「。。。。。。。」
「。。。。。。。」
「。。。。。。。」
「......はあ?」
うん、でももしハーレムか逆ハーレムかと言うならば私個人的にはハーレムでいてほしいな、
だって血が繋がっていないとは言え私の法律的に繋がっているキラキラリア充のおじちゃんがもし純白な花嫁姿で結婚するんだったら私は多分複雑な気持ちになり笑って送り出せないと思う。
まあ、確かに第一印象で物事を決めるのはよくないと思うけど、でももしおじちゃんが花嫁になるならおじいちゃんは......
“ピンポーン”
“ギクッ!!”
嘘、まさか、
「連次、連次いるのか?」
や、やっぱりおじいちゃんでしたか......
じゃない、おじいちゃんもう来ちゃったじゃない!!
全く私は何のために慣れない早起きしたの!!!
ああああああああもう!!!!!
私はバッグから雑巾やゴミ袋など取り、自分の限界を超えるような速さで部屋を片付けてる。
そう、私がアニメファンだと名乗れないもう一つの理由は私のおじいちゃんが物凄い保守的な人だということもある。
いや、以前おじいちゃん達に明かそうとしたんだよ、でも私が「アニメとかいいなー」なんて言ったらおじいちゃんがすぐ「そんなくだらないものなんかに興味持つな!!」なんて怒鳴られてからずーと言えなくなって......
まあ、私がおじちゃんとあまり親しくなくなった時からおじいちゃん達との交流も少しずつ減ったんだけど、
数日前、おじいちゃんは私を外へ呼びおじちゃんが日本で一人暮らししてから様子に違和感を感じると打ち明かされた。
はあ、本当はそんなのどうでもいい、ってか私もうおじちゃんと法律的につながっている他人みたいになってるから。
でも自分の血が繋がる孫娘より法律的に繋がる息子を可愛がってるおじいちゃんは私に「もし連次が堕ちた生活を送ってると判断したらなるみが連次の面倒を見ろ」と言ってきた。
はああああ、いや、同い年だと言っても彼は私のおじちゃんだよ、ってかそんなにおじちゃんが心配なら実家に強制的に帰らせたら!?
「連次に嫌われたくない」!?そんなの知らないよ!
つーか私はおじちゃんの家に住む間は漫画、アニメは勿論イベントとか絶対にいけなくなるんだよ!
いや!ゲレンドラ様が居ない世界なんて想像できない、ううん、想像したくもない!!
“ピンポーン”
「連次、いるか?」
「ああ、なるみ、まさかこのために来たの?」
「そうよ、でも今はそんな事言う場合じゃない、手伝って!!」
そうじゃないと私の未来の幸せが......!
「はあ?ここ連の部屋だぞ、どうしてお前があれこれ言うんだ?」
「いや、勇太それは「ふざけんな。」」
「え、なるみ?」
「は!?何が「ここ連の部屋だぞ」だ、私はこの部屋の持ち主のせいで人生がめちゃくちゃになりそうなのよ!
ってかあんた達邪魔!ほんと、“ボケー”とする暇があるんだったらちょっとぐらい手伝いなさいよ!!」
「「「「。。。。。。。。。。。」」」」
「早く!!!!」
「「「「あっ、はい!」」」」
“ピンポーン”
「連次、中にいるんじゃろう、大丈夫か?」
ほんと、私にはこんな心配かけたことないのに。
「あ、あの、これはどうしたら?」
「あんたはゴミ袋の中には空き缶と燃えるゴミを分別してから入れて、ああ、そうだ、入った時から思ったんだけどこの部屋お酒臭い、かわいい系のあんたは早く窓開けてこの消臭スプレー使って!」
「え、」
「いや、なるみ、これは、」
「。。。。。。。」
「うん、ヤンキーっぽいキラキラリア充さんと金髪のムカつくあんたは雑巾絞ってくれます?」
「は、」
「いや、その、俺たちの名前ぐらい覚えとけよ。」
「は?自己紹介とかしましたっけ?」
「え、僕たちのこと知らないの?」
なに、このかわいい系まで、
「知る必要とかあるんですか?」
ほんと、自己意識高くない?
“カチャ”
「おーい入るぞ、連次、起きてるか?」
あああああああああ!!!!
ってかどうしてみんなおじちゃん家の鍵持ってるの??
「うあ、どうしてみんな俺んちに入れるんだ......?」
知らないよ!
ってかここ防犯システム本当に大丈夫なの??
「と、とにかく、ゴミはベッドの下や押し入れに隠して!」
もちろん私はおじいちゃんに聞かれたくないからキラキラリア充どもにコソコソ命令した。
だってそうでしょう、昨夜あの人たちがあれこれしなかったら私は確実に幸せな未来を掴めたんだよ!
「え、」
「早くしなさい!」
幸いここから玄関の間にドアが1つある、だからこれを利用すれば......
「おーい、いるのか?」
「あれ、おじいちゃん??よかったおじいちゃんだ!!」
「なるみ?どうしてお前が......」
“カチっ”
「お、おい、ドアに鍵かかってるぞ。」
「そうなんです、先程おじいちゃんに会いたくてこの部屋で待ってましたらまさかこのドアが壊れてまして。
ですが今はもうじき昼だといえ人様に助けてもらえずずっと皆様と一緒に待機しておりました。」
「は?」
「喋り方が......」
「ああ、いつ頃からこうなったんだ。」
「ゴタゴタ言わず合わせなさい!」(コソコソ)
「ああ、そうなんです、ずうっと助けを求めてたんですけど未だになくて......」
「そうじゃったのか......ん?これは何じゃ......な、なんじゃこれは!!」
「え?」
「。。。。。。。。。。。」
「。。。。。。。。。。。」
「あ、そう言えばタバコ外に置きっぱなしだったな。」
は、
「それってお前が昨日慌てて買ったやつか?」
はああああああ!!!!!
た、タバコ!!?
ふざけんな、つーかおじちゃん何歳??
いや、その前に私は......
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