☆18
「あなた達、その姿は…!?」
ユキの顔が驚愕の色に染まるが、そんなものは関係無い。
俺と亜梨子は、先程までとは比べ物にならないスピードで斬りかかる。
「くっ…」
それでもユキはギリギリで躱し続け、魔法を放とうと魔力を凝縮し始めた。
魔力の集中している右腕を蹴り上げる。
放出されたユキの魔力が、深紅の光の柱となって天井を貫いた。
「ハッ!」
亜梨子が体を捻りながら、すれ違い様にユキの左肩を斬りつける。
「うっ」
「おおっ!」
痛みのせいでできた一瞬の隙を見逃さず、金色の光を纏った右腕でユキの胸を貫き、心臓を掴む。
ユキの胸の傷口から、赤、白、青の三色の光が溢れ出した。
「まずは、エミリーの魂を返してもらうぜ!」
心臓から、風の属性の魔力を放つ温かい気配を引き剥がし、それを掴んだまま腕を抜く。
「返せぇ!」
ユキが血相を変えて、俺の左腕に噛み付いた。
「残念だったな。俺にそいつは効かない」
「貰った!」
俺に噛み付いて動きが止まっているユキの背中を、亜梨子が斬り裂く。
「あぁ!」
斬られた痛みで俺の左腕を放したので、刀をユキの右足の甲に突き刺し、その場に釘付けにした。
「そのまま待ってな。今、忙しいんだ」
ユキから離れ、引き抜いた青い光の玉に力を注ぎ込む。
「僕は…」
光の玉が、かつての仲間エミリーの声で喋った。
エミリーは明るく元気な少女だった。この光の玉は、エミリーの魂と魔力。力を求めたユキに魂を吸収されていたのだ。
「エミリーさん…、良かった」
亜梨子が俺の隣に並び立つ。
「エミリー、ちょっと待ってな。あいつを始末したら、連れて帰るから」
「はい!でも、その力は…?」
困惑するエミリーに、不敵に笑って答える。
「いいだろ?クラスのみんなには内緒だよってな」




