☆16
「ハッ!」
亜梨子の双剣が、一瞬で三体のヴァンパイアをバラバラに斬り刻んだ。
俺はすでにショットガンの弾を撃ち切ったので、再装填はせず、拳銃に持ち替えて銃弾をバラ撒く。
入口からフロアに続く階段に居た奴等をかおりがフルオート射撃で薙ぎ払い、俺達はそのままの勢いでフロアに突入していた。
裏口から侵入したあおいとえりも、フロアに到達していた。
「ここは通さないわよ」
かおりはフロアから正面玄関へ続く通路の入口を背中に陣取り、フロアから逃げ出そうとするヴァンパイアを仕留めている。
あおいは裏口へと抜ける入口をカバーしていた。
残りの四人はフロアに居るヴァンパイア達を片付けるために戦闘中だ。えりとあいの連携は見事で、お互いの背中と間合いをカバーしている。
「だいぶ減ってきたけど、親玉はどこだろう?」
えりがヴァンパイアを斬り伏せながら、周囲を見回す。
「あのドアが怪しくねぇか?」
あいは槍に貫かれたヴァンパイアを、ステージの向かい側にある扉へ投げつけた。
「たしかにな」
ちょうど二つの入口からも同じくらいの距離にある。VIPルームか何かだろう。
フロアのヴァンパイアも片付いてきたので、拳銃をホルスターに戻し、背負っていたショットガンを取る。
「ノックしてるみるか」
くわえていたドライシガーを床に投げ捨て、ショットガンに再装填しながら、扉に近付く。
「こんばんは!ってね」
ショットガンを連射すると、扉は呆気なく吹き飛んだ。
「それはノックって言わねぇよ」
「だよねぇ」
二人とも呆れ顔だが、あいはヴァンパイアの首を撥ね、えりも他のヴァンパイアの胸を貫いている。
「先輩!来ます!」
吹き飛んだ扉の奥から、濃密な魔力の気配が漂って来た。




