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暁学園  作者: surumeica
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Shall we .....?―書記―

間が空いてしまいました…!(汗

お待たせしました牡丹祭です!少し短めですorz


 さてやって参りました牡丹祭当日!

 注文したものが工場の事故で間に合いそうにないという危機的状況も、工場の方々と一緒に乗り越え、何とか揃えましたとも。私頑張った、超頑張った。

 …会長とか副会長の方が働いてたんだけどね。いいじゃん威張らせてよこれくらい。




 牡丹園もとい西庭には満開の牡丹が咲き乱れ、着飾った紳士淑女の卵たちが軽やかに会話をしていた。



 どこの社交界だよ!どこが新入生歓迎会だよ!というツッコミは可。むしろ私がツッコみたい。

 主催者側だからツッコめませんけどね。


 あぁ、ちなみにこのパーティは立食ビュッフェ形式だ。お茶会なんて可愛いもんじゃない。

 11時から15時まで開催されているので、置いてある料理は肉からサラダからデザートまで様々だ。

 ていうか長くない?そんな立っていたくない。

 テーブルスペースも広めにとってあるから、ゆっくり話したい時はそこに自分のお皿を持って行ってお喋りすることもできるし、立ちっぱなしである必要はないんだけども。

 …結構本格的だよね、うん。



 主催者と言っても、私は当日は全くと言っていいほどやることがない。

 前に出て話すのはは会長と副会長だし、風紀と交代で行う見回りも男性陣だけだ。

 強いて挙げるとすれば、揉め事が近くで起こった時に見回りが来るまで仲裁していることくらいか。

 それも隅っこにいれば関係ないよね!やったね!


 ちなみに、途中でオーケストラがワルツを奏でてダンスのお時間…なんてテンプレ、流石にないと思うじゃん?あるんだよ、これが。

 もっとも、参加は自由だから、参加する気はない。



 まぁそんなわけで、暇だし、隅の方で料理を食べつつ主人公と攻略キャラの絡みでも眺めてようかなと思っていた。

 いたのだが。



「ねぇねぇ、それ美味しいー?」




 …どうしてあなた(書記)はここにいるんですかねぇ。


 目に付いたものをお皿に乗せて、隅っこまで移動して料理を味わいながら会場を見渡そうとしたら、いつの間にか書記が真横にいた。


 ちなみにお皿に乗っているのは野球ボールほどの直径のミニピザ、錦糸卵やいくら、きゅうりの乗った鮮やかなカップ寿司、キンパという名前の韓国風海苔巻きに、三つのそれぞれ中身の違うたこ焼きだ。どれも箸を使わずに食べられるよう工夫がなされている。

 そこ、炭水化物ばっかりとか言わない!いいじゃない炭水化物。お昼ご飯だし。美味しいよ?


 今食べていたのはキンパ。韓国ではファーストフード的位置づけらしい。キムチやお肉、ナムル風野菜がぎっしり詰まっていて、それがごま油と塩で味付けされている。

 初めて食べたが、キムチやナムル風野菜のピリッとした辛味とお肉の旨味が口の中で混ざり合い、とても美味しい。食感も日本の海苔巻きとは違って、歯ごたえがあってとても良い。

 韓国人になりたくなってきて困る。嘘だけど。

 とりあえず学食のメニューにも入れてくれないかなぁ。



「…えぇ、まぁ」


 本当はとっっっても美味しいのだが、近くにいて欲しくないので眉をひそめ少し身を引いて言う。


 なんで主人公の所にいないのさ。なんで私の方に来るのさ。

 こっち来んな、話しかけんなオーラを出していたというのに…空気を読むしか取り柄がないんだから空気読めよ!

 いや、書記だってそれしか取り柄がないわけじゃないと思うよ。顔とか顔とか顔とか。うん、どうでもいいね。


「そっかぁ…とっても美味しそうに食べてたから、ちょっと気になっちゃってさー」

「はぁ…そうですか」


 私の顔を覗き込んでにこにこ笑いながら話す書記。それにあえてそっけなく返す。

 私の顔なんて見て楽しいかな。楽しくなさそう。分厚い眼鏡かけてるし。


 今いる場所があまり人気のない場所だから良かったけど、それでも人がいないわけじゃないんですよ。

 自分で「一応学校じゃ結構有名人だと思ったんだけどなー」とか言っておいて周りの視線に注意を払わないとかどういうことですかね。

 どうでもいいけど今のものまねちょっと似てたと思う。



「オレもちょっと食べたくなってきちゃったなぁ」

「そうですか…3つ先のテーブルに置いてありますよ」


 くれくれ光線の出ている視線をスルーし、キンパの置いてあるテーブルを指差す。

 欲しいなら自分で取ってきなさい。



「や、取ってくるほどでもないんだけどねー」

「…そうですか」


 間が空いたのは少しイラっとしたから。もちろん顔に出すことはしないけど、ね。

 誰があげるものか。これは私のキンパだ!


 若干不満げな書記を華麗にスルーし、キンパを平らげる。すごく美味しかった!

 次は…どれにしようか。


 そうだ、たこ焼きにしよう。冷めたら困るし。

 そう思ってたこ焼きの一つに刺さっていた爪楊枝に手を伸ばしたところで、爆弾が落ちてきた。





「まぁいいやー…ね、安土さん、オレと踊ってくれない?」





美穂ちゃんはどうでるかなー…って、考えるまでもないかもしれませんが(

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