第8話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
車内では、住んでいる家がたいした距離も離れていない息子に、
「もう少しマメに連絡をして欲しい」とか。
「元気に暮らしているのか」とか。
母親の質問ラッシュが始まっていた。
少しめんどくさそうに答えると、気に障ったのか、
「その答え方はなんだ」
といった形で余計に追い込んできた。
もう、参りました。
すいませんでした。
あなたの息子はそれなりに生きております。
サービスエリアで山菜蕎麦を食べながら、家族の距離感について考えていた。
家族って自分にとって一番近い存在だけれども、それでもある距離は必要なんだなと。
離れて暮らしていると、家族の大切さが身に染みてわかる。
自分は生かされていたんだ、と気付く。
それと同時に、毎日会わない事で家族にも適切な距離感が必要な事に気付いた。
少し急いで蕎麦を食べ終わると、外に急ぎ足で出て、大きめに深呼吸をして、遠くの湖を目を細めて眺めていた。
遠くから自分の名前を呼ぶ声が聞こえて、ゆっくりと車へと歩いていった。
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