第50話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
靴も履かず部屋を力無く出て、いつもと変わらない景色を眺めた。
月と星が小さな頃から何も変わらずに輝いてる。
どうかしてる。
あんな奴の言う事を気にするなんて。
世界はここに確実に存在している。
振り返ると自分が生きてきた道が続いていた気がした。
幼稚園の時、お泊まり会で怖くて泣いてたっけ。
小学校の時、一日中外で遊びまわって、一生懸命練習していた野球で勝てなくて悔しかったっけ。
中学校の時、好きだった娘が転校してしまって最後話しかけられなくて後悔したなぁ。
高校の時、ギターにハマってバンド組んでたな。
そーいえば、あいつら元気にしてっかな?
大学はバイトにハマっちゃってまともに行ってなかったなぁ。
就職した時、初めて貰った給料で両親を飯に連れて行ったっけ。
身体に激しい衝撃を感じた瞬間、やけにゆっくり流れる時間の中で自分の過去の記憶の片鱗が流れ込んできた。
道路に叩きつけられると、ボンヤリしていた視界が少しずつ消えていった。
100%当たる占いがあったらどうしますか?




