第37話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
電話が切れる様にプツっと音がすると、静寂が訪れた。
なんなんだろう、本当にこれは。
人生2度目の事でこんなにワケがわからない事は今までなかった。
少なくともわかった事はDJマサキという男が何者か、何の目的なのかがわからないという事がわかった。
そして、明日お婆さんにどこかで会うという事だった。
どっと疲れがきて、とりあえず風呂に向かい、流れ出るシャワーを頭からただただ浴びて暫くボーッとしていた。
風呂から上がり、おぼつかない足で、髪も乾かさずにベッドに倒れ込み、そのまま誘われるがままに眠りへと墜ちていった。
ふと目を覚ますと、朝日が部屋の中へカーテンの隙間から射し込んでいた。
時計を見ると8時04分。
いつも家を出る時間を少し過ぎている。
そして無情にも時刻はまた1分追加されていった。
ベッドから転がる様に起き上がって、重力に逆らって立ち上がっている髪の毛を見ると、急いでシャワーをかぶり、タオルで雑に水気を取ると、靴のかかとを踏み潰しながら家を飛び出した。
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