第29話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
11時を回った頃、次のサービスエリアでそろそろお昼ご飯にしようと伝えると、まだ早い。
もう一つ先のサービスエリアにしようと母親が勢いよく話してきた。
そこで、「次のサービスエリアのカツカレーが有名で、この前テレビでも取り上げられてたんだよねー。
この時間だったら、そんなに並ばないで食べられると思うんだけど、じゃあやめようか?」
「・・・そんなに有名なの?」
とさっきまでの勢いが嘘のように弱い口調で話しかけてきた。
「そうだよ。今だけ限定らしいから、もう食べられないんじゃないかなぁ」
「・・・じゃあ、行く?」
母親が父親に同意を求める様に聞くと、いいよっ。
と軽い感じで、満場一致で早めのお昼にする事になった。
テレビで取り上げられたかは知らなかったが、メニューの所にはメディアに取り上げられた写真が所狭しと並べられていた。
カツカレーは想像していたよりも美味しくて、両親も
「これは美味いなぁ。」
と言いながら呑気に笑っていた。
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