第23話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
長野での最後の夜は祖母とゆっくり過ごそうと思っていたが、今は部屋にポツンと独りで座り込んでいた。
片手には物置でハナが拾った機械を持ってチラチラと見ては床に置いてみたりを繰り返していた。
(どうかしてるな・・・・・・やっぱり婆ちゃんと話してこよう)
そう思って立ち上がろうと床に手を付いた時に、機械の隙間から漏れる光が見えた。
手にとって顔近づけると、前に落とした時に外れたのか、外のケース部分がズレて小さな隙間が出来ていた。
その隙間から光が漏れており、中に何か光る物体が見えた。
光が漏れている隙間に指を伸ばすと、指先の隙間から光が一気に溢れ出した。
指を抜こうにも、持っている手を離そうにも、指も手も動かず体は固まってピクリとも動かなかった。
光が徐々に弱まり、外のケース部分がパカッと開き、真っ二つに割れると光は消え去った。
持っていた手からこぼれ落ちたケースの中から片方のイヤホンの様な機器が手の中に取り残されていた。
100%当たる占いがあったらどうしますか?




