第21話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
静かに目を開けると、太陽が部屋に差し込んでいた。
目を擦って起き上がると、機械の様な固い感触が手に触れた。
まるで時が止まった中を散歩していた様な感覚だったが、現実の冷たい感触を確かめると諦めるように起き上がって部屋を後にした。
部屋を出る直前にラジオのチューニングを合わせる時の小さなノイズ音と共に声が聞こえた。
(・・・・・・クルマガモエル)
少し立ち止まった後、聞こえなかったフリをするように部屋を出て行った。
今日は祖父の葬儀を行うという事で町の小さな葬儀場に向かっていく。
葬儀場は白い外壁の一階建てになっており少し大きな民家のような作りになっていた。
座布団や受付等の準備を終えると、駐車場の整備の為に外に出て行った。
誘導をしていると、おそらく小さな頃にどこかで会った人々に軽く会釈をしながら、詰まり始めた駐車場を行ったり来たりしていた。
駐車場整備を終えて、葬儀場の中に入って、中の様子を見ると小さな会場だけれども、会場いっぱいに人が集まっていた。
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