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第18話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
「蜂の巣できてたら危ないなぁ。
ちょっと見てくるか。」
田舎育ちの環境のせいか、いつもは頼りない父親がすっと立ち上がり出て行った。
落ち着いてくると、自分でも何であんなにあたふたしてしまったんだろう、と妙に不思議な感覚を味わって、思い出すと妙に体に力が入った。
「軒下に蜂の巣があったよ。
明日駆除依頼しないと危ないなぁ。
蜂に注意して」
戻って来た父親が淡々と調査報告をしている中、なにか心に引っかかっていたが、思い出せずにいた。
食卓には煮物、焼き魚、漬け物と最近食べていない料理が所狭しと並んでいた。
バランスの良い食事とはなんてつまらないんだろう。
そして、普段の偏った食生活が駄目だと思っても何もできない理由が煮物の向こうでチラホラ見えていた。
100%当たる占いがあったらどうしますか?




