第15話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
玄関の前に出ると、ふぅっと一呼吸をしてドアを開けた。
と同時に一歩後ろ向きに歩いてしまった。
「・・・・・・ハナ」
ハナが玄関の前でおすわりしていた。
首を傾げる様に大人しく見つめているが、しっぽがぴょんぴょん振れていた。
一歩進み、頭を撫でると嬉しそうに目を瞑り、満足そうに振り返って部屋の奥へ進んで行った。
振り返らずに歩いて行くハナに妙な安堵感を覚えながら、靴を脱いで家に入って行った。
昔ながらの木の温もりが感じられる茶の間に入ると、祖母と母親が話しており、父親はハナを撫でながらじゃれていた。
祖母は母親の話を聞きながらお茶を飲んでおり、端から見ると話を聞いている様にはとても見えなかった。
暫くハナを凝視している俺を見て父親は
「幸一、どーした?」
と話しかけて来たので、撫でられて嬉しそうに尻尾を振っているハナを見ながら首を横に少しだけ振って部屋を後にした。
100%当たる占いがあったらどうしますか?




