第14話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
立ちすくんで放心状態の俺に、時間は待ってくれる事はなかった。
右手に力無く持っているトランシーバーからまた不規則な音が漏れ始めた。
無意識に側面についているダイヤルを回すと不規則な音が突然クリアになった。
「・・・・・・ハチニ・チ・ウイ・・・・・・・」
突然の話し声に、思わず持っている手を離して落としてしまった。
そして、機械的な落下音を鳴らして、妙なランプの光と音は消えた。
暫く静寂の空間が目の前を通り過ぎていった。
真っ白になった頭に様々な言葉が通い始めた。
(今喋った?
なんて言った?
落ちて壊れた?
誰?
誰の声?)
文字で一杯になった頭は、少ない残りの容量でこの場を去る様に命令したようで、一歩また、一歩ゆっくりと後退りしていった。
物置小屋を出た辺りで振り向き、力の入らない足で子供の様に駆けていった。
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