第13話
何気ない日常を過ごしていたが、祖父の死をきっかけに自分の未来を放送するラジオを手に入れた主人公。未来は何故ラジオから放送されていたのか?その未来はただの予測なのか?現実に起こる確定の未来なのか?未来は誰の手にあるものなのかわかった時、あなたはどうしますか?
暫くの妙な静けさに不安になり、自分でも微かに聞こえる声でハナに語りかけた。
小さな声に応える様に土埃の中からひょこっとハナが顔をだした。
ホッとしながら、ハナを見ると口に何かくわえていた。
長方形で黒く、スピーカーの様な部分があり、アンテナ状の物がついていた。
それは、トランシーバーの様な形をした物体だった。
ハナはゆっくりと近付いて、澄んだ目で見つめてきた。
しゃがみ込んで、視線の高さを合わせると、くわえていた機器を床に置き、まるで雨に濡れた毛の水を飛ばす様に体を震わせた。
その後、もう一度目を合わせると、駆け出して物置から飛び出して行った。
ポツンと残された俺は暫く立ち尽くしていた。
(ハナ喋ったよな・・・・・・これ、何だ?・・・・・・)
宇宙空間の様になった頭の中をグルグルと喋る犬やら謎の物体が巡り巡っていった。
100%当たる占いがあったらどうしますか?




