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星新一もどき  作者: えびまよ
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記憶喪失

彼女は目を覚ましたとき、自分が誰なのかも、どこにいるのかも分からなかった。


周りには白い壁が広がり、医療器具の音が聞こえてくる。


「あなた、大丈夫ですか?」看護師さんが心配そうに声をかけてくれた。


「私、誰なの?」彼女は聞き返した。


看護師さんは少し驚いた表情を浮かべたが、すぐに優しい笑顔で答えた。


「あなたは交通事故で負傷された患者さんです。名前は、○○さんです。」


彼女は自分の名前を聞いても、どこか疎遠な感じがした。


「私は何をしていたの?」彼女は更に質問した。


看護師さんはため息をつき、しばらく考え込んだ後に答えた。


「事故の前に何をしていたのかはわかりませんが、事故当日はお買い物に行かれていたそうです。」


彼女は自分が運転していた車のことも、どんな事故だったのかも思い出せなかった。


それでも、彼女は必死に自分の記憶を取り戻そうとした。


数日後、彼女は退院することになった。家に帰っても、記憶は戻らず、生活にも支障が出始めた。


ある日、彼女はたまたま目にした本に「自分の思い出は、一度失ったら二度と戻ってこない」という言葉を見つけた。


それを読んだ瞬間、彼女はあきらめることにした。自分が過去に何をしていたのか、どんな人生を歩んでいたのか、もう知ることはできないかもしれない。


でも、彼女は前を向いた。自分が今、何をしているのか、何を楽しんでいるのか、それを大切にすることにした。


彼女は新しい人生を始めた。思い出を失ったことがきっかけで、彼女は自分の人生を見つめ直し、新しい可能性を見出したのだった。

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