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⑼『罪、駆ける、罪』

⑼『罪、駆ける、罪』



この様に書けば、芥川賞が取れます、と言った、一種の方法論の様なものがあったとしたら、俺はその方法論に向き合うだろうが、次第に、芥川賞への道は、揺らいで行くだろう。書きたいもの、と、書けないもの、の問題が、表出するだろうから。罪を犯してでも、芥川賞を取ることはしまい。



しかし、芥川自身は、随分と、倫理的罪悪感などに、苛まれたことがあった様で、俺はそのことが、自殺の一端になったとは思っている。剽窃なども、多少はあったのかは、分からないが、芥川が、精神的に苦しんだなら、それは悲しいことだ。



俺は、そんな芥川を思うと、やはり、晩年の作品などでは、その辛さが現出しており、読むに堪えない程に、苦痛を感じる。俺は、国語を勉強し、やがて、国語に見放された、そして、小説に見放された、芥川に、自己を重ねる時があった。芥川賞とは、そういう土壌の上にも、成り立っていたということなのだろうか。

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