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⑻『罪、駆ける、罪』

⑻『罪、駆ける、罪』



より、芥川的に生きるために、自殺するなどということは、俺の今には、もう出来ない。ただ、より、芥川に近づくことは、出来るかもしれない。それは、人を知るということだ。様々な人間の劇的な人生を知るということ、俺は今は、小説より自分の命を大切にしている。



芥川賞を取った夢を見たこともあるし、それは、目覚めて絶望に打ちひしがれたが、それでも、懸命に毎日を生きる自分は、何処に行きたい、と神に聞かれても、答えられないだろう。寧ろ、何処かではなく、此処に芥川賞が有って欲しいと答えるだろう。



憂鬱は続く、賞に応募して消えて埋葬された、数々の小説群が、俺の中で悲鳴を上げている。限界など、取っ払ってしまえ、と聞こえてくる声に、実はそれが、失敗作だった本当の俺の正体だと気付いたから、今でも生きていられるんだろう。

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