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⑵『罪、駆ける、罪』

⑵『罪、駆ける、罪』



確かに、原初を辿れば、それは自ずと、形式を現す。両親が、国語の教員免許を持っているということからも、生まれた俺は、言葉の世界に生きていた。言葉だけが、大切なことの如く、思うような環境だった。何、今の俺を見てみれば、自然とした帰着さ。



言葉から逃げること、それは、罪の様に扱われた。嘘を付くな、真実を言え、矛盾を来すな、辻褄を合わせろ。そんな環境だったから、俺は、いつからか、芥川賞を取ることが、人生の目標になっていた様に思う。俺は、人生を、まさに規定させられていたのだ。



どうだろう、この有り様と言ったらない訳である。何を学習してきた、それは、国語である。国語の範疇を逃れられない俺は、一種の言語狂だった。言葉の数々、俺は言葉を見る度に、吐き気がするんだ。しかし、人生はもう、後戻りが出来ない定刻まで、来てしまっていた。

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