魔法 〜トーク〜
真佐斗は3日間で得た情報や道具、食料等を含めて今後の事を考えていた
『とりあえずはレベルが存在するみたいだから、そのレベルを上げなきゃな、、深夜の時間なら
トレーニングルームには人は来ないだろうから見張りや巡回も無さそうだから大丈夫なはずだ』
この三日間で手に入れた物を見る
天井を這いずり回るのでホコリや汚れがつかないように掃除する道具を持ってきた
ホウキや雑巾、水を入れるバケツも5個用意した
軽く着替えができるように服、下着も新品のを見つけたので頂いた
『まるで、、泥棒みたいだな、、まさかその才能でもあるのか?』
今ある物があるのは嬉しいが反面悲しくなる
ロウソクもいくつか手に入れた
天井が暗くてもこれで移動がしやすくなる
あと今いる場所が魔王城だと知っていたが
ここのお城は5階まである
自分がいるのはしかもその5階
最上階の天井にいるとわかった
魔王はその最上階で住んでいるみたいで他に住んでいる人はいないみたいだ
部下達や兵はみんな二階が居住区になっているらしい
地下もあるみたいで地下には牢獄があるみたいだ
4階は倉庫が多く武器や鎧などが保管されているらしい
三階は会議室や幹部達の居住区というのがわかった
一階には部下達の食堂やお風呂調理場があるらしい
とりあえずのレベル上げは必要だが夜になるまでは行動は自粛するべきだ
僕はとりあえず移動するのに必要な掃除を行った
夜
いつも通り王が1日終わり就寝した
さあトレーニングしてみるか
トレーニングルームに入るため下に降りた
『はあ、、さあ初めてみよーかな』
今日は掃除で身体もほぐれた
いい感じに身体が動く
真佐斗は元々剣道をやっていた
剣道は近所のお姉ちゃんに無理やり付き合わされて始めた事だっらが
いつも剣を交える間に自分も強くなって都大会で優勝する腕前だった
筋力トレーニングも何度か経験があった
今あるトレーニング器具は少し形が違うがわからないわけじゃない
だいたいの構造からどんな物か理解した
【しかし、、いつもよりも全然力が入らない】
三日間天井にいて身体が鈍ったのかな?と疑問を持つ
力が鈍っているというより弱くなった気がする
この世界が異世界として転移したときに体力でも奪われたのかな?
『まあ考えても仕方ない!今は本当にあいつが魔王でそいつを倒さないと元の世界に戻れないという事なら今やることはこーやって鍛えて戦いに備えなきゃいけない!しかし、、レベルがどーとか言ってたけども、、今の僕はレベルはいくつなんだ?レベルがわからないといつ戦っていいのかも判断できない、、それに初戦が魔王っていうのもおかしいよな、、せめて何度かここの世界で戦わせてくれなきゃ戦いかたもわからないよ、、魔法とかもあったら、、使えないしわからないし、、すぐやられるかも、、』
不安な気持ちになる
今まだ状況がわかってない
この世界のことのことも何もわかっていない
色々知りたいことがたくさんありすぎる
深夜の12時から2時間の時間が過ぎた
『ふーー、、まったく力が入らなかった、、、こんなトレーニングだけで大丈夫だったのかな?まあいいや、、とりあえず今は様子見ることだから、、さあお風呂に入って食事に入って休もうかな』
タオルで顔の汗を拭く
《ーーーーーえーー》
《ーーーーえるーー》
!?
何か聞こえた
違う
頭に入ってくる声
《もしもーーーし聞こえますかー?》
!?
『え!?だれ?どこにいるの?』
《あ!!通じた!あーちょっと遠くだったね少し魔力高めないとどうやら【【トーク】】が届かないみたいだね!》
頭に直接響く声
《だ、、誰ですか?』》
一瞬ここの魔王城の誰かに見つかったのだとビックリした
《ええとね、、私はあなたをこの世界に呼んだ人だよ!》
!?
《ここに、、、呼んだ人》
やっぱりいたんだ!この世界に連れてきてくれた存在が
《ってことは、、女神様ですか?》
僕は嬉しい顔をした、アニメやゲームで見たことがあるこの時のお決まりは世界の終わりを防ぐため召喚するのは女神様の役目!
そして僕はこの世界を救う為に戦う勇者
《え!?女神様?ふふふ‥‥え、全然違うよふふふ》
《え?》
僕はキョトンとした
《私はオートリア王国に仕える魔道士あなたは王国の命令で召喚した異世界人、、でもあなたは私が転移したときに魔法失敗しちゃって今その場所にいるの》
《え?》
女神様じゃなくて、、、王国の魔道士それに失敗しちゃったってマジ?
《でも良かったわ!転移先失敗しちゃったけど私はあなたが生きているって確信していたわ、本当海の底や地底の中だったらアウトだったけど、、大丈夫だったみたいね!良かったわ》
《え?》
話の内容にまだキラは追いつかなかった
《で、あなた今いる場所ってどこかわかるの?もしわかっていたら教えてちょうだい?私実はあなたを迎えに行く為に王国辞めてきたわ!辞めるのに手間かかって3日かかちゃったけどもう大丈夫!自由の身よ!大丈夫!お金なら私元々家が貴族の家で商店を営んでいるの!兄がいたから私は王国に勤めてこの世界の役にたちたかったから私は王宮魔道士になったの!私移転失敗しちゃったけど、、確信してることがあるの、、、あなたは凄い才能がある人だわ!絶対この世界に必要な人だって思ったの!だからこの決心がついたの!絶対あなたを迎えにいく!少し遠いみたいだけど絶対いくわ!》
最初のお話で不安が一気に襲いかかったが、この女性からは凄い熱い気持ちが伝わる
それにこの人は本当に僕に期待してくれている
だけど本当助かった‥‥
まだこの世界に来てから誰とも会話したことなかったからだ
しかもこの世界を呼んだ人自ら声をかけてもらったので先の不安だらけだった状態からの暗闇から一筋の光が見えたような気がした
《ありがとうございます助かります、、凄い不安だったので、、》
《うんうん、、ごめんね、、本当はもっと早くに声かけたかったけど、しばらく辞めるのに了解がもらえなくて、、、本当待たせてごめんなさい》
《いえいえ、、気にかけてもらっているだけで助かります正直これからどーしようかと思っていたところでした》
《あ、私は名前はレクリア!オートリア大陸オートリア王国出身のレクリアっていうの!よろしくね!》
《はい!レクリアさんよろしくお願いします僕は真佐斗、本名は鬼羅、、、、鬼羅 真佐斗と言います》
《うんうん、、、よろしくね真佐斗君で場所はどこなの?どこの大陸か国か街か名前わかる?》
《大陸?はどこの場所とか名前は全然わかりませんが、、どうやら僕がいる場所は魔王城みたいです》
《え?》