奴隷獣人アーミー
『アーーーミーーー』
大声で私を呼ぶのは幼なじみのウサギの獣人ポーラ
私は猫の獣人アーミー
広い自然に囲まれたアドブルー大陸
熱く自然が多いところだがこの自然に囲まられた環境が大好きだった
父は偉大なる仕事で昔にこの場所に来たみたいだ
母はそんな父を好きになり一緒にこの自然溢れる場所に来たみたいだ
私はこの村で生まれた
この小さい村には魔族が50名ほど暮らしている
数は多くは無いだけど凄く幸せ
しかし、、、不安なこともある
私達のこの場所は狙われているみたいだ
私はただ単純に願う
私はただこの自然の中で平和に暮らしていたい
今日も幼なじみのポーラと一緒に海で泳いで遊んだ
ポーラもこの村で生まれた私と一緒の境遇
私達は兄弟のようにいつも一緒に遊んだ
海の中にはたくさんの魚で満ち溢れている
ポーラは槍をもって魚を突くのが苦手だ
ウサギだからかな?
私は本日10匹の魚を獲ることができた
ポーラは今日も1匹も獲れなかったと嘆く
まあまあと、、私はポーラの肩を優しく叩く
夕方
『ポーラは大人になったら何するの?』
うーんと考えるポーラ
『人参のはえる畑を作ることかな?』
『にゃはははポーラらしいにゃん』
『アーミーは何かあるの?』
『アーミーは海の向こうに行ってみたいにゃ‥海の向こうにもこんな大きな陸があって色々な物があるらしいにゃん』
『そ‥‥外に出たら危ないって言ってたよ!お‥鬼がいるんだって』
ここの村に住む子供達には外には危険な鬼がいると教えられている
村から安易に出ないように外は危険だと認識させる為に
『鬼にゃんてアーミーのこのパンチで吹っ飛ばすにゃん!』
『ふふふ‥‥アーミーって本当かっこいいな!アーミーが外の世界へ行くならじゃあポーラも付いていくよ!』
『本当かにゃ!?』
『当たり前でしょ!だって私達は友達なんだから!』
2人はお互い抱き合って笑った
『明日はどこにいこっか?』
『山がいいにゃ!山には美味しい実があるからそれ食べようにゃん!』
ポーラは明るく答える
『人参ももっていこうか?』
『人参はいいにゃん』
家に着く分かれ道
『じゃあ明日は朝早くに迎えにいくからアーミー起きてよね!いっつもアーミーは寝てて遅れちゃうんだから』
『にゃははは』
私はごめんごめんと謝る
次の日私は遅刻することなく約束の場所にきた
ポーラはもういる
おはようポーラと叫ぶ
ポーラは不安な顔で指を刺す
『あ、、、あれ、、』
指した指の方向には2000人を超える人が村にやってきた
『何あれ?鬼?』
鉄の鎧で覆われた騎士団を異様な者に見えた
いきなりの襲撃
50人の村人達はとくに戦闘向けの魔族はいなく
すぐ占領された
半分近くは抵抗して殺されてしまった
残りの半分は馬車のオリの中に入れられて連れて行かれることになった
私は半死状態になるまで痛めつけられた
オリの中でポーラと今後どーなってしまうのだろうと泣いた
私は今まで幸せだったのが一瞬で変わった涙が止まらない
ああ、、昨日まで幸せだったのに、、なんで
途中オリの中に1人の男が入ってきた
『けっ、、むしずが走る魔族だぜ、、』
といってポーラを掴んだ
や、、やめて!
私は叫んだ
『俺に命令するんじゃねえよ!この怪物が!』
ガンと顔を強く蹴られる
先ほどのダメージもあり私はそのまま気を失った
『アーミーーーーー絶対、、生きてまた会おうね!』
ポーラは馬車から出る最後にアーミーに叫んだ
何日か過ぎたあと私はオリから出された
『ここだ、出ろ魔族め』
私はオートリア王国に連れてこられてそのまま奴隷として使われることになった
私の手には魔法で出来た鉄の鎖で繋がれている
もし、、逃げ出す行為や反発する行為など行った場合は爆発して
殺すようになっている
あれから8年が過ぎた
8歳であの小さな町を失って
今のこの最悪な状況
『生きてる人生の半分が、、、最悪になちゃったにゃ』
アーミーは悲しむ顔をし涙を流す
『あの頃に、、戻りたいにゃ、、、』
奴隷として扱われるアーミーは身体にたくさんの傷ができている
本日もご主人の機嫌が悪く毎日のお説教部屋ではいくつもムチをくらってしまった
『最近、、また激しいな、、、』
明日に希望がなく絶望しかない毎日でいっそのこと死にたいそう思っているが
最後にポーラと別れたときの言葉がアーミーを生かしている
『ポーラ、、、私、、、もう嫌だにゃ‥‥』
ポーラの最後の姿を思い出す最近特に気持ちが負けてしまってすぐに泣いてしまう事が多かったポロポロ‥‥涙が溢れる
次の日
『おい奴隷!早くこの説教部屋に入れよ』
今日もご主人の機嫌が悪い
『昨日は私の婚約予定だった女がまた婚約を破棄しやがったんだよ!』
私は黙って部屋に入るとそのまま立って目を閉じる
『貴様ら魔族に毎日痛い目をあわしてるんだっていったらひきやがってよ、、まったく、、お前のせいじゃねえかよ!俺の正義の行いがあるから世界は平和なのによ!お前たち魔族がまだこの世に生きてるせいで俺がこんな苦労してるんじゃねえか!この化け物奴隷が!』
バシ!!
ムチがアーミーの身体を痛みつける
手にあたり赤いあざが出来る
今日も30分と長い間のお説教が続いた
私はムチで叩かれたあとを水で冷やす
顔もいくつか素手で殴られて鼻血で顔が汚れている
顔を洗って鼻の中の血を流す
痛くはない
護衛も兼ねているので何度かモンスターと戦いレベルが上がっているため
主人の攻撃はほとんどといっていいくらいダメージはない
しかし攻撃をくらうのに静かに耐えるのはいつまで経っても慣れないものである
この鎖がなければ、、、、
鎖を見る
この鎖は魔法効果で無理矢理外すと爆発し腕を失う
重りで片方50キロもある
世界一重い金属なのだ
◆◆◆◆◆◆◆◆
田中 真夜は天堂 雀が目を覚ましたときのお見舞いの物を探していた
『やっぱりここは果物とかかな?』
果物屋さんで色々観察していた
『てかやっぱり、、見たことない果物ばっかりだな、、バナナとかはないのかな?』
真夜は果物も見つめる
『あの、、そこのマレッシュ5個とパレオン5個頂けませんか?』
『あいよ!アーミーいつもありがとうな』
『あ!』
田中 真夜はビックリした初めて見る獣人に目を輝かせる
白い猫の獣人だ、、すっごい可愛いい!
【あの!すいません!私田中 真夜っていいます!アーミーちゃんっていうの?良かったらお話ししませんか?】
真夜はつい買い物も忘れてアーミーに話しかけた
アーミーはこちらを向いたあと直ぐに果物も受け取ったあと立ち去る
『あ!まって!』
真夜はアーミーの後を追う
『私この国にきたばっかりなの!初めて獣人の人をみたわ!獣人っていたんだ!ってビックリ!』
真夜はアーミーと歩く距離を合わせて喋る
アーミーは1度止まって真夜を見た後
『さよならにゃ』
大きくジャンプをして屋根に飛んだ
『すっごい、、さすが猫』
真夜は目をキラキラ輝かせる
ふう、、、とアーミーはため息を吐く
人に喋りかけられたことはあるがほとんどが魔族という悪意のある目で見る
今の人はどちらかというとそんな悪意のある目付きではなかった
珍しいやつ、、
ピンポーーーーン
チャイムの音がなる
本日はお客様の予定は無かったが
ガチャ
扉を開けるとさっきの娘がいた
『やっほーアーミーちゃんごめんそこら辺の人達に聞いて来ちゃった』
真夜は嬉しそうにアーミーに手を振る
『なんだその女は?』
主人がチャイムの音で二階から降りて来て田中 真夜を見た
ドキン!凄いタイプだ
幼いが可愛いとてもタイプだ
『中に入れておもてなししろ!』
『はいにゃ‥‥どうぞ中へ‥‥』
アーミーはお客様を迎える場所に連れていきソファで座ってまっててくださいと言いお茶を入れる
【なぜ、、この場所まで?】
田中 真夜はキョロキョロと辺りを見る
いくつか勲章のようなものがある
貴族の人だろうけど王族の兵とかかな?
『おまたせしました!』
主人が入ってくる
『私はゲトグーフ家の長男のアドルフと言います歳は25歳です』
アーミーがお茶を入れて部屋に入って来て2人の前にお茶を置いて部屋を出て行った
『あ、どうも‥‥私は田中 真夜歳は17歳です』
へーーアーミーちゃんってここのメイドさんなんだーー可愛い
『田中 真夜さんですね、、今日は何か御用があってここに?』
少し顔がデレデレしていたがハッと我に帰る
『あ、いや、ちょっと街で猫の獣人を見て、、ちょっと気になったので追いかけてきちゃいました』
『なるほど、、なるほど、、わかりました、、たしかに気になりますよね』
ふんふんといって頷いている
『ところでアドルフさんは騎士団とかなのですか?なんだかいっぱいの勲章とかがありますけど?』
『この勲章は我が父が得た物です父は四天王討伐に多大な貢献をし今の富を手にしました先ほどの獣人もその時の貢献で得た物《者》です』
【貢献で獣人?雇ってるってことかな?】
『私は多大な富を得たので暮らしは貸し出しの家の家賃などから収入を得ています』
『へーーなるほど、、それでお父さんは今は?』
『我が父は今はもう病気で早くも亡くなられた、、母は田舎の町暮らしております。私は父が残した遺産管理も含めてここで生活しているのです』
20分程話した後
『私はある教育を行なっているのですがマヤさんも是非一度やってみませんか?』
アドルフは立ち上がって言った
『え?教育?』
こちらにと案内されて地下にいき部屋に入る
中に入るとムチや棒、ロープ等置いてある
『ここは?物の倉庫ですか?』
下を見るとギョッとした
血の跡がある
壁にも飛び散った血の跡
『さあ入れ!』
中に先ほどの白い猫の獣人アーミーが入ってきた
『え?』
田中 真夜は驚きの顔をする
『さあ、、これをお貸しします、、』
ムチを田中 真夜は渡された
『この魔族をこれでいくらでも叩いてください!大丈夫です!昔からこの魔族は私の教育によって反抗しないようにしました!危険はありません!』
アドルフはニヤッとした顔をする
ムチの先にはいくつも血が付いている
アーミーが上の服を脱ぐ
!!!
『あ、、え、、』
アーミーの身体にはいくつもの傷の跡がある
もう何年も経っているかわからないくらいの傷もある
涙を流す
『な、、、なんで?』
『魔族の獣人がこの街にいるのはキミが悪いですよね?でも大丈夫ですよ、この魔族は私の指導の元抵抗出来ないようにしつけていますので、いくら叩いても反抗はしません!安全な魔族なのでお試しください!』
さあどうぞ!と言った様子でアドルフがいう
『わかりました、、』
田中 真夜は覚悟を決めた顔をする
ドカン!!!
真夜はアドルフに拳を叩きつける
アドルフは壁に叩きつけられた
『あぎゅうううぅぅ!』
即座に魔法の詠唱を唱える
風シルフよ私に力を、、
⌘ウイングカッター⌘
ドババババ
真空の刃がアドルフに襲いかかる
『うあああああああ』
アドルフが痛みで叫ぶ
『今から私の言うこと聞かないとアナタは私が殺す!』
アドルフはヒイイイイィィィイと叫ぶ
『な、、、んだ?な、なに?』
田中 真夜はアーミーの方を向く
『あの子は私が連れていくわ!あとあの子にかけてある手錠の鍵を出しなさい』
怒りの真夜の前にアドルフは怖気ついてポケットの中にある鍵を渡す
真夜は鍵を強引に受け取りアーミーに近づく
ガチャ
手錠の鍵を外した
手を見つめる
アーミーは数年間ずっとあの手錠が外される事がなかった
外に真夜は手を引っ張って連れ出す
『さあ、、これで、、自由、、と言いたいけど、、貴方達獣人は外で暮らしていく環境って難しいみたいね、、私知らなかったわ、、獣人達の立場、、』
アーミーは田中 真夜に頭を下げる
『ありがとう、、真夜さん、、毎日が絶望だったにゃ、、その日々から今日解放されたことに感謝しますにゃ‥‥』
真夜は涙を流す
『こちらこそ、、、本当にごめんなさい、、あんな人の元で何年間も苦しみを味わって、、本当にごめんなさい』
『真夜さんが気にすることじゃありませんにゃ、、、こんな日が来るなんて思っても見なかったことです、、だから気にしないでくださいにゃ』
『今回の件王国に相談してみます!一応対立の魔族だけど今回の仕打ちの酷さには許さない!そして私と一緒になれるように言ってみる!』
アーミーは驚きの顔をする
『だから今後もよろしくね!アーミーちゃん!』
アーミーは涙を流す
【はいにゃ、、】