獣人と亜人
鬼羅はいつ出会うかわからない魔族とC,Bランクのモンスターに注意しながらダンジョンの奥へと進んだ
『やっぱその髪の色かっこいいのー』
鬼羅は照れた顔をする
ダンジョンに入る前にラプラスから提案が出た
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『髪の色を変える?』
鬼羅が驚く顔をする
『そうじゃ、鬼羅様が魔族のダークエルフと一緒の銀髪の髪色にしておけばたとえ魔族に見つかっても襲ってはこんじゃろ?』
なるほど、、魔族になりきるわけか、、
『でもどやって?』
『こーーやってじゃ!』
水魔法を顔に向けて放ってきた
【ぶべぼ!】
ボコボコ‥‥
『そしてーーーこーじゃ!』
水を髪の毛に浸透させる
鬼羅の髪の毛が銀色へと変化した
『はあ、、はあ、、はあ、、、』
『どーじゃ?完璧じゃろ?』
『最初、、に水で溺れさせる意味が、、なかったような、、』
『なーーに手元が狂っただけじゃ!気にするな!』
ラプラスはケタケタと笑う
『本当に髪の色が変わった、、』
鬼羅は自分の髪を触る
『妾の髪の赤色も同じやり方じゃ』
『え!?それって染めてたの?』
『当たり前じゃろ?髪の赤い人なんておらんじゃろ?この色は昔から気に入っているトレンドマークじゃ!元々は妾も銀髪じゃ!』
◆◆◆◆◆◆◆◆
髪を染めるなんて不良になちゃったかな、、、
モンスターは今の所はDランクのモンスターばかりが出現していた
『ここのダンジョンって深いの?』
『けっこう深いダンジョンじゃ!ここのダンジョンは名をメーデルダンジョンと言うんじゃが大体この進み具合だと1番奥に着くまでには3日くらいはかかるのー』
『み、、3日も進んで最深部か、、結構深いダンジョンなんだね、、、大丈夫かな?』
『なーに鬼羅様の食事ならまだまだ余裕もありますじゃ!それに妾にモンスターから出るソウルジェムを吸収させてくれればいざと言う時には戦って守ってみせますじゃ!』
クモ、アリ、トカゲさまざまなモンスターとの遭遇をしたが今日はCランクのモンスターと出会う事はなかった
『今日はCランクのモンスターは見なかったけどここには沢山の高レベルのモンスターがいるんだよね?』
『ふむ、、そのはずじゃが先に進んだ魔族が倒してる可能性があるのー』
『奥に進むと出る数も変わってくるはずじゃ明日もガンガン倒して進むのじゃ!』
次の日
奥に進むと出てくるモンスターはDランクのまんまだが数が多く出現するようになった
スキル 龍撃の閃!
ズバ!!!
クモのモンスターは真っ二つに切る
『ふーやっとあらかた片付いたか、、』
『さすが鬼羅様じゃ今ので今日だけで100匹は倒したのじゃ!』
『今日はもうそんなにも倒したのか、、あレベルも18に上がってるよ』
『今日中にはレベル20台に到達するかもしれんのー』
レベル20か、、正直そのレベルがまだ低いことは知っている
1つ1つ強くなるのは嬉しい事だが
僕の今の現状はいつ最悪な状態になるかはわからない
ラスボスの存在が近いこの場所
僕の状況はだんだん良くはなってきているはずだが
油断だけは出来ない
ドカン
!!!
奥から音が聞こえた
戦闘をしている音だ、、
『入り口で見た足跡の魔族かな?』
『たぶん、、そうじゃろうな、、とりあえずもっと近くで見てみよう!大丈夫妾がいるんじゃ心配無用じゃ!鬼羅様のお陰で今は30%ほどは力が出せそうじゃ』
静かに近づく
戦闘のする音へ
『いたのじゃ!』
岩陰に隠れて現在戦闘中の魔族を見つけた
『まーーーたくよーレベルあげーーーきたら、、まさかのオーガ連中とはよーー』
犬の獣人は大きな大剣を抱えて戦っている
『まったく、、いつもいつも大声で戦って、、静かに戦闘してくれ』
トカゲの亜人は長い槍をもって戦っている
『なるほどのうオーガとはやっかいじゃの、、』
『オーガは強いの?』
鬼羅はラプラスを見る
『オーガは他のモンスター達と違ってただ力任せに戦う連中じゃないのじゃ戦闘力ではトロールよりも力は低いがオーガは他のモンスターと違って戦う戦術を身につけておるのじゃ‥‥モンスターは基本本能で戦うものじゃがオーガだけは戦い方を知って襲ってくる、、しかもゴブリン並みの統率力があるので数でも押してくるのじゃ』
たしかにオーガ達は距離をとって数で囲っている
『今見る限りはAランクオーガはいないみたいじゃがBランクが少しであとはCランクじゃな、しかしCランクでもオーガは油断ならない連中じゃ』
『どーしたらいいの?』
ラプラスは鬼羅を見る
『まさか、、鬼羅様はあいつらを助けたいのか?』
魔族とはいえ危ない状況のやつらを見過ごすのは嫌だった
『助けたい!』
キラは真っ直ぐラプラスを見た
『さすが鬼羅様じゃ、、じゃったら作戦はある』
犬の獣人はいくつか大きな傷を負っている
『くそが、、こいつらモンスターのくせにさっきから間合いととって闘いやがって、、もっと、がーーときやがれってんだ!』
!!!
『やーーーーーーーー』
鬼羅は獣人と亜人を囲んだオーガ達に切りかかった
スキル 羅王天皇拳 全ての身体能力5倍一時期UPする
金色に輝くオーラをまとってオーガ達を切り伏せる
オーガ達はいきなりの乱入で取り乱して動きがバラバラになる
⌘コールドアロー⌘
ラプラスもオーガ達をばらけさせるように魔法を放った
『今ですよ!チャンプ!今のオーガ達は動きがバラバラです!いきましょう!』
トカゲの亜人が獣人に叫ぶ
『うるせーーーーエギルーーーそんなの見りゃあわかるよおおおお!』
チャンプと呼ばれた獣人は動揺してるオーガ達の群れの中心に突っ込む
『くたばりやがれーーー』
スキル 抜刀 閃き!
トカゲの亜人エギルもオーガ達の群れの中心に入った
『くたばりなさい、、鬼の一族』
スキル 竜巻!
ズババババババン
身体ごとバラバラにとぶオーガ
キラキラとソウルジェムが光る
『見事じゃったお主達妾の作戦通りじゃ』
獣人と亜人がキラに近づく
『なんだお前たちは?見たらガキじゃねえかよ?こんな洞窟の奥まで来やがって危ねえじゃねえかよ!』
ラプラスはムッとした顔をした
『なんじゃ犬っころめ!妾の作戦が無かったらお主達はオーガにボコボコにされておったじゃろ!』
チャンプは怒りの顔でラプラスを睨む
『なんだと、このクソアマ!あんな連中ぐらいにこのチャンプ様がやられるわけねえじゃねえかよ!』
ぐぬぬぬぬ
と睨み合う2人
『まあまあ、、落ち着きなさいチャンプ、、この方達は確かに我等を助けに来てくれたじゃないか?まずはお礼を言おう、、助けていただきありがとうございます。私はリザードンの亜人エギルと申します。こちらの獣人はチャンプです』
『おおー礼儀正しいやつじゃ、妾の名は悪魔ラプラスじゃ!そしてこっちが妾のご主人様の鬼羅様じゃ!』
『よ、、よろしくお願いします』
鬼羅は頭を下げる
『悪魔?何言ってんだお前?そんな変なキャラ作りなんてお笑いとれねえよー』
『何をいうかこの犬畜生が妾こそ高貴なる魔界の神悪魔じゃぞ!』
『ま、、まあまあそういう設定なので許してやってください』
睨み合う2人に鬼羅は割って入る
『まあいい、まあさっきのことは助かった感謝する、、少し危なかったからな』
チャンプは後ろを向き言った
『この洞窟にオーガが出るって聞いたことなかったのでビックリしました、、ラプラスさんとキラさんはレベル上げでここに?』
『まあそういうところじゃ、お主達もか?』
『ええ、私達は魔王城から離れた村に住む傭兵団の一員だったのですが、、トラブルを起こして首になったので今後魔王城の四天王の候補者に選ばれる為にレベル上げをしようとこのダンジョンに来ました』
『四天王の候補?』
『あれ?知らないですか?四天王はこの魔王城の外で配置してる人達ですやられたら魔王城にいる魔道士達は結界を解いて人間達を招きいれて追い払ってまた結界を張って新しい四天王を配置する、僕らは魔王城の外に出て暮らしてみたいからその四天王かその配下に選ばれたくてここでレベル上げをしてるのさ』
『なるほど、、レベルはどれくらいまであげたら選ばれるの?』
『一応配下の最低レベルが70で四天王なら85まで必要みたいですね、逆にレベル100に達している魔族は王の下で働くことになるから、、それには選ばれたくはないんだよね、、栄光なことなんだろうけども、、僕たちは外に出てみたいんだよ』
『なるほど、、なんかわかります』
エギルはニコっと笑った
『良かったら一緒に奥まで行きませんか?先程助けられたお礼もしたいので一緒にレベル上げを手伝いますよ!』
『ええ!ちょまてよエギル!』
チャンプは驚いてエギルの肩を掴む
『いいでしょ?チャンプ?』
うーーーんといった顔をチャンプがする
『まあ、、ええか、、じゃあよろしくな!』
チャンプは鬼羅に手を差し出す
鬼羅はその手をガッチリ掴んで握手する
【肉級の感触がすごいいいいいぞ】ニヤニヤと顔をしてしまった
チャンプはラプラスにも手を差し出す
『よろしくな』
プイ
ラプラスは顔をそっぽ向いた
チャンプは怒りの顔でいっぱいになった
『わおおおおおっっーーーーこんにゃろーーー』
鬼羅とエギルはチャンプを抑える