ソウルジェルを目指して
『妾はモンスターと一緒じゃ』
え?鬼羅は驚いた顔でラプラスの顔を見る
『妾の命も禁忌の魔法の影響でソウルジェルじゃからの、そのソウルジェルが無くなれば妾は消滅することになるんじゃ』
『囚われていた時不滅で死なない存在みたいな事言ってなかった?』
『ふむ、、それは妾がそういう理由として囚われていただけじゃ実際はソウルジェルを奪われたら死ぬことになるの』
『そういう理由?』
『妾は寿命で死ぬことはないプラス妾はレベルカンスト状態、しかも超自然回復力の効果もある。死刑判決となったがどんなに攻撃されてもダメージは低いし回復するし寿命や空腹では死なぬ妾は不死身と思われ牢獄で永久幽閉として扱わられた』
『妾はソウルジェルが命の代わりじゃからこのソウルジェルがある限り老化して死ぬ事はない、それはモンスターも一緒じゃあいつらはソウルジェルが奪われない限り死ぬことない生命体なのだ』
『なるほど‥‥じゃあ死ぬことない生命体のモンスターってどうやって増えるの?』
『やつらモンスターは全て繁殖行為という物がない、あいつらは草を食べ水を飲むと時間が経つと新しいソウルジェルを生み出す、それをスライムなら分離し増やしていき、トロールやゴブリン等はお腹の中で新しいソウルジェルが生み出されたら口から卵として出して数を増やしていくのじゃ』
『くっ、口から卵を?』
僕はラプラスをじっと見つめる
ボカン
ラプラスは鬼羅の頭を叩く
『アホ!』
痛くてうずくまる
『いってーーーー』
『鬼羅様が変な想像するからじゃ!妾は元々は人であったと言ったじゃろう!命はソウルジェルに変わったが身体の構造が変わったわけじゃない、妾が口から卵を出すわけないじゃろう!』
『ご‥‥‥ごめんそ、、それで今回の目的は?1週間くらいの旅路の準備をしてくれって言ったけど?』
魔王城から抜け出した今夜はラプラスの今後の為に必要な事があるからと言われて旅の準備をした
食糧や服の着替え武器や必要と思われる荷物を持って城から出てきた
今回は長い期間城に帰らないので降りるときにロープは使わず
ラプラスに担いで降ろしてもらった
『ふむ、、それは、、妾は呪縛から開放されたがまだ力は完全復帰したわけじゃない、この2000年で妾の中のソウルジェルはエネルギーがほとんど無くなっておるのじゃだからモンスターからソウルジェルをいただいて完全復活する為に旅にいくのじゃ!』
『なるほど、、たしかに呪縛から解くときに僕の持っていたソウルジェルを吸収した、、でもまだ完全復活には足りてないってことか、、ちなみにあとどれくらい必要なの?』
ラプラスはうーーんといった顔し考えた
『そうじゃな、、この前の鬼羅様が与えてくれたソウルジェルで役10分の1程回復したから、、前のソウルジェルの10倍くらいあれば完全復活になるかもしれんの!』
『10、、、10倍もいるのか、、ま、、まあ頑張れば達成できるか、、がんばります』
『さすが妾の鬼羅様じゃ!期待しておりますじゃ!』
『そういえばずっと浮いてるけど、、、歩いたりはしないの?』
『妾は悪魔じゃぞ?飛ぶのが普通じゃ』
『その、、まったく羽ばたいていないコウモリの羽みたいなのは?』
『これは早く飛んでいる時の細かい調整に必要なときに使うのじゃ、普段は魔法でただ浮いてるだけじゃ』
なるほど、、ただのまったく役に立たないオブジェクトではなかったのだな
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
二日間歩き目的とした洞窟にたどり着いた
道中出現したモンスターはラプラスはまったく攻撃しなかった鬼羅を応援だけしていた
倒されたモンスターからソウルジェルを取り出して吸収するだけで
戦いは全部鬼羅に戦わされた
本当にラプラスが仲間になって役に立ってくれるのだろうか?
少し不安が募った
『さあ、、ここからが本番だね?ここの洞窟でいいの?』
『妾がまだ囚われる前の時はここの出現モンスターが1番手頃だったからのDランクはもちろん最高強いのでBランクのモンスターも出現する洞窟じゃ!今の鬼羅様ならここではギリギリの戦いじゃが、しかし乗り越えたら一気にレベルは上がることじゃろう!あとはソウルジェルもいっぱい手に入ることじゃ!もしBランクがでたら妾も加勢する!モンスターは攻撃パターンが単純じゃ!たくさん倒そう!おおーーじゃ!』
『Bランク、、、』
鬼羅は不安な顔をするCランクの敵も倒したこと無いのに
『大丈夫じゃ妾がいるのじゃ!鬼羅様安心してくだされじゃ!』
ムフんと強気なラプラス
『まあ、、そうだね、、悪魔なんだしね、、大丈夫か、、』
レベルはカンストしていたと言っていたしまだ完全状態ではないが大丈夫なんだろう?と鬼羅は思った
『あれ?』
鬼羅は洞窟の入り口に真新しい足跡を見つけた
『ふむ、、この足跡は獣人と、、リザードンの亜人のものじゃな、、中にいるみたいじゃな』
『え、、どうしよう、、見つかったらやばいんじゃないかな?』
『なぜじゃ?亜人と獣人達になにか鬼羅様は悪戯でもしたのか?』
『い、いや、、そうじゃないよ、、ただ、、この魔王城周辺には人がいないから僕を見たら大変なことが起きるかもしれない』
『なぜ人がいないんじゃ?』
そうかラプラスは2000年間幽閉されていたから外の世界のことがわからないんだ
『魔王城周辺は魔王の部下が結界を張っていて外から侵入することができないんだよ』
『ほうほう、、結界を‥‥なるほど、、』
『一応人間達と魔族はずっと長い間戦争中で人間の僕が魔族の人達と会うのは良くないと思うんだよ』
『なるほどのう、、じゃからあんな所で住んでいたのか、、納得じゃ、、妾はてっきりお金が無く住む場所ないから泥棒として侵入して住んでいるのかと思ったわ』
たしかに物も取っているから半分は正解なのかなと鬼羅は思った
『鬼羅様はそしたらどうやってこの場所に入れたのじゃ?』
話してもいいものなのか、、、鬼羅は考えた
レクリアに相談してからの方がいいか?
でも魔王を倒すのに必要と思われる戦力のラプラスに本当の事を知ってもらった方が良いのかもと考える
ラプラスはそういえば違う世界の次元繋げたから今になったって言っていた
僕が異世界からきたって言ったら何か良い情報をくれるかもしれない
『ええと、、ラプラス、、僕、、実は、、異世界人なんだ、、前の世界からこの世界に召喚されて僕はきたんだよ』
『ほうほう、、なるほどのう!異世界の住人であったかキラ様は!』
ラプラスはフムフムと言って頷いている
『ってことは鬼羅様は‥‥』
『ここの世界には無理やり殺されて連れてこられたのじゃな』
『え?』