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覇王の走狗(いぬ) ~皇華走狗伝 星無き少年と宿命の覇王~  作者: 喜多村やすは@KEY
六ノ戦 落花流水

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19 対決 その4-1

19 対決 その4-1



「なかなか愛嬌のある答えを捻ってくるな」


 可愛げのある奴だ、気に入ったぞ、と嘯きながら茶器を傾ける受は、隣に座る白に視線を横に巡らせる。

 白は心得たように含み笑いをすると、ぱんぱん、と軽く手を叩いた。

 すると脇に控えていた下男が、す、と三本脚の馬蹄足に見事な瑞獣の装飾彫りを施してある、黒檀製の凭几ひょうきを差し出してきた。下男がずりずりと下がっていくと、白は己が纏っていた披帛ひはくを脱いでくるくると纏めあげ、凭几に被せた。

 受は、手にしていた茶器を、ことり、と音を立てながら納敬のうけいに戻すと、下男が浚うようにして其れを下げて白の前に差し出す。使われた茶器を茶櫃に仕舞うと、白は新たに茶を点じ始めた。泡瓶ほうひん内にたまった茶滓ちゃかす滓方しほうに落とし、内部を濯いた水を建水けんすいにあける際には袖で隠しているので、手の動きは真からは見えない。しかし時折、ちろちろと動く爪が、何か別の生き物のように感じられる、と何処か遠くの出来事のようにみていた。

 新たな茶葉を蒸らしている間に、白は栗の甘露煮と蘇蜜煎そみつせんを共にを小皿に盛り分けだした。そして先に、受と真に其々の皿を手渡すと、また、先を続けやして? と目に含み笑いを浮かべつつも素知らぬ顔で座り直す。


「……」 

 受け取った栗の甘露煮は煮崩れが逆にとろりとした蜜と絡まりあって、食欲を唆る。蘇蜜煎から漂う甘い蜂蜜の香りもまた、口内を潤すに充分過ぎる。

 しかし、真はどうしても栗に手を付ける事が出来ない。

 ふと、真が視線を上げると、白が化粧を施した顔ばせに薄ら寒いを張り付かせて、此方をじぃ……と見詰めて顔色を伺っている。

「どうしやしたの? 栗のお菓子、お好きでしたやろ?」

「え?……ええ、まあ……」

「今日は食べたない、言わはるんどしたら、柿を使つこうたお菓子もありますよって、其方にしなはる?」

「……出来るのでしたら」

「あい、なら、取り替えますよって」

 勿体無い事を強いて申し訳ありません、と小さくなりながら謝る真に、くす、と態とらしい声をたて、白は皿を受け取った。

 その際に、すぃ、と真の手の甲から指先、そして爪先を袖で擽るように撫でていった。真は、僅かに眉を顰めると、腹に手を当てた。しゃり、と小さな音が鳴る。

「あれ? 御正室さんに怒られるのが怖いのん?」

 おもうさん(・・・・・)おたあさん(・・・・・)と直ぐに喧嘩にならはったもんやけど、一緒やねえ、とくすくすと笑われ、真は返答に窮しした。その真の目の前に白は、手際よく盛られた早生の生柿の甘煮と葛を絡めたものと、蘇蜜煎そみつせんに使われているのと同じ蜂蜜を掛けて差し出された。

 真に礼を言う間も与えず、白は喉を鳴らして笑いつつ下がり、受の傍に侍った。


 その受は、と云うと、嬉しさを素直に頬に刻んで皿の横にある匙を手に取った処だった。匙で栗を啄いて崩し、蘇蜜煎そみつせんと混ぜ合わせながら夢中で口に運んでいる。毒気を抜かれて見入る真の視線に気がついた受が、匙の動きを留めた。

「どうした? 食べぬのか? 白の作る菓子が美味いのは知っているだろう」

「……頂きます……」

 無邪気に誘われて、真も匙を手にした。

 暫し、無言で菓子を味わいあう。

 先に口の中のものを飲み下して茶を口に含んだ受が、次なる口火を切った。

 

「先程、其の方は我らが一門のおさにして我が父・大司徒について述べたが」

「はい」

 美しい錦が皺になって織りが寄ってしまうであろうに、受は当然のように其の上にもたれ掛かった。案の定、受の腹の下で、披帛は荒波のように皺が寄ってしまった。


「其の方の目には、我ら一門がどの様に映っておる? 忌憚なく申してみよ」

 傾けた茶器の向こうから見える眼光は輝き、真の答えが如何なるものであるのか、と心を躍らせ待ち望んでいるのがありありと分かる。


「どう思っておる?」



 ★★★



「畏れながら」


 一泊遅れて真は柿を飲み下した。

 流石に口内が甘ったるく、水分を欲している。其処に、ふわ、と緑の香気溢れる湯気がたなびいて、鼻腔を擽った。の高さに差し出されている納敬を、真は今度は会釈しつつ受け取ると、あれ? と目尻と肩に媚態を作りつつ白は下がっていく。


「大保様の御一門。即ち、御父上様であらせられる大司徒・充様、並びに先大令・中様、そして同腹弟おとうとであらせられる今大令・兆様。其々に、権力の中枢に並び立たれて居られるが故に、吾こそは、と我が禍国の臣の頂点に君臨せんとされておられます」

 淡々と答える真に、ふむふむ、と受は楽しげに頷きを返す。


「束ねて見るのではなく、一人ひとりの人物としては、どう見ておる?」


 ――来たな。

 心の内で上目遣いをしながら呟き、茶器の中の湯を一口飲んで喉と唇を湿らせる。

 真は腹に手をあてて、短く息を繰り返して呼吸を整えた。



 ★★★



「先ずは、御同腹弟おとうと君であらせられる今大令・兆様ですが」

「うむ、何と見る?」


 膝を揃え、其の上に軽く握った拳を置き背筋を伸ばす前に、こっそりともう一度、真は腹を軽く撫でた。

 息を吸い込み、受を睨む。

その、今までとは明らかに違う真の眼光の頼もしさに、ほう? と受は刮目した表情を浮かべた。


「畏れながら」

「うむ」


 どう考えても、本気で郡王陛下を追い詰めているようには思えない――


 真の言葉に、受のが、ちか、と光を孕む。

「何故、そう思う?」

 光を認めつつも、真は構わずに続けた。


 己の実の兄である右丞・鷹は無能とはまでは言わないが有益に働く人物であるとは思えない。その兄を使う以上、何か魂胆があるとしか思われない。

 誰にでも思いつく理由となれば、究極的には我が父である兵部尚書を追い詰め、庇う為に身を乗り出してきた郡王陛下に己を売り込むのが最大の目的であると思っております。


 己こそが、禍国の臣として最も輝かしい実績を残す事が出来るのだという今大令・兆様の強すぎる自負は、裏返せば、一度知った権威に群がる人々の動きの面白味を知った人間の傲慢不遜さを感じます。


 嘗ての一門の長としてたっておられた方々がそうであったように、皇帝陛下の玉座の影より糸を引く者となる、己が権力という力の全てを掌握せん、という強い意思を感じます。


 ですがそれ故に、視野が狭く偏っており此方に尾を掴ませ易くさせてくれます。

 が、己が失敗するとは露ほども思わぬ人は、其れ故に多少の計画の狂いにも、頭をのぼせさせ思わぬ行動にでる危うさを持ち合わせております。

 勝手に自滅すればよいのですが、往々にして他者を巻き込むものです。

 其れがいつ起こるのかが知れない。

 其れが恐ろしい人物が、今大令・兆という御方であると見ております。


 

 真の答えを、一言一句、逃さず覚える気でいるのであろうか。

 受の口元が、真が言葉を紡ぐと同じ形で、かさこそと動いていた。

 


 ★★★



「なかなかに面白い鑑定眼だ。では、我が父と叔父は?」

「御父上様であらせられる大司徒・充様におかれましては」


 御自身こそが即ち一門である、と疑う事を知らぬ御方であられるようです。

 己の身に集まる栄耀栄華こそ一門は誉れとして仰がねばならず、故に常に頂点に立っておらねばならぬと思っておられます――


 真の言葉に、ふっ、と鼻で笑った受のが、ちかり、と先程より強い光を瞬かせる。

「何故、そう思う?」


 

 次代の皇帝として最有力の候補であった皇太子・天殿下には、大保様御自身が三塊として就かれておられるます。

 先皇帝・景陛下が身罷られた後、皇后様であられた安陛下が代帝となられました。正式な代替わりはまだですが、御一門のこの先の時代を思えば新たに担う重鎮としての役を、長子である大保様に本来であれば譲られるべきなのです。


 然し乍ら、大保様の御元に皇女・染姫様が嫁下なされたのを良いことに、未だ政治の中枢を牛耳るは己をおいてはおらぬ、とばかりに王城内を闊歩なされおります。

 その脚の動きは、実の一門の娘御である徳妃・寧様と御腹出である皇太子天殿下を見限り、二位の君と揶揄され続けてきた乱殿下に鞍替えまで行って見せられました。


 権力の扱いを最も深く知り、また己こそが愛されていると自負なされておられます。

 故に、その信念の元に動かれる大司徒様には一切の迷いも憐憫も呵責もありません。


「随分な言われようだな、我が父は」

 己の名前が然りげ無く出てきた事は、大して気に留めていないようだ。くつくつと喉を鳴らして、受は笑った。


 そして、蠅を追い払うように、手を振った。

 


 ★★★



「続けよ」

「御叔父上に当たられるさきの大令・中様ですが」


 不遇であると鬱屈に自らを沈めつつも、腐らせる事無く、己独自の権勢を育て上げる気概と手腕は認められて然るべきでしょう――


 真の言葉が堪らなく面白い、とでも云う様に、受のには今や暁光のような輝きが煌々と点っている。

「何故、そう思う?」



 先大令・中様は長らく、御一門を率いておられた長兄・大司徒様に頭を抑えられておられたました。

 然し乍ら、先大令様におかれましては、大司徒・兆様より養子に迎え入れられた左僕射――敢えて、こう呼ばせて頂きますが――兆様の御教育を誤られました。


 二位の君のご評判が貶められて居るのを、敢えて目を伏せる力量がありながら、礼部を懐柔し己の懐刀とする手腕を持ちながら、最も深い継がりを培い抱き込むべき相手を見誤られました。

 其れ故に、落魄らくはくの身に落られた今の状況は自業自得と言えましょう。

 実に、惜しむべきですが、逆に言えば其処までであるとも言いきれるのでしょうか。

 しかし時として人は、己の欠点に気が付いた時に失望するより逆上するものです。

 復讐心の塊である先大令・中様ですが、後がない人物と言うものは猜疑に駆られて得てして想像以上、予想外の動きを示します。


 その恐ろしさを、大司徒様と今大令様が利用なされるとなれば、此方は予測不可能、想定外の自称に臨機応変に対処せねばならなくなります。

 そういう意味では、最も厄介な御方であると言えます。



 凭几ひょうきにもたれ掛かっていた受は、いつの間にか、ずいずいと身を乗り出して前のめりになっていた。

 真の口から紡がれる言葉を早く聴きたいのだ、一言も聞き漏らしたくはないのだ、と言わんばかりだ。


 爛々と輝くの色が、己と同等に言葉を交わし合える者が目の前に居る喜びを告げている。

 生まれて味わうその愉しさと、会話による対峙の面白味に興奮し、酔っているのがありありと分かる。



 ★★★



 空になった皿を下男がしおらしく下げていくのを見送り、真は居住まいを正した。


「其れでは、今度は大保様の番です」

「ふむ?」

「大保様ご自身のには、御一門はどの様に映っておられるのでしょうか?」

 ほう、そうくるか、と応じる大保の顔ばせは明るい。

 話す事自体に飢えていた、その事実に今更、気が付いた、とでも云う様に、受は、真との会話を貪っている。


「具体的には、何を知りたい?」

「皇太子殿下を通して、大保様が打ち出された政策ですが」

「ふむ、あの新法か」

「上手く行く筈がない、と知っておられながら、何故、奏上なされたのでしょうか?」

 ほう? と、受は目を眇める。

「皇太子殿下に失策を押し付けようと、私が其の様な不敬の輩であると其の方は申すのか?」

 自らが中心となって新法として発布した救民法とも言える政策は失敗する愚法であると言われながら、受は楽しそうにしている。

「其の方は何故、新法の未来をそのように視ておるのだ、真とやら。先に其の方の考えを聞かせてみるがいい」


 嘗て、学の質問に答えたように、真は新たな3つの新法が成功する前に失速するであろう理由を述べた。

 順を追って話す真は落ち着いているが、流し目で彼を見詰める白は、その姿に、受が師匠のように感じているそれとは、また違う面白味を見出しているのか、意味ありげな笑みを口角に刻んでいる。


「長く仕えておられた皇太子殿下の御身を思えば、斯様な策を大保様が上奏なされるとは、何か含みがあるとしか思えません」

えらく私を買い被ってくれているではないか」

「そうでしょうか? 寧ろ、大保様を低く見積もっていると思うのですが」

 一度、唇を閉じて、く、と笑い声を飲み込んだ受だったが、堪えきれなかったらしい。顔を背けると肩を揺らして、くっくっくっ、と笑い声を漏らした。細い首に、喉仏が上下する。


「其の方は、どう見ておるのだ、真とやら。私が失策であると知り尽くしている新法を敢えて、この禍国に広めた理由は何であると?」

 此度は分かりません、とは言わせぬ、とばかりに受は凭几ひょうきを押して此方に迫る勢いで、身を乗り出して来る。

 腹の間に挟まれた披帛が、悲鳴のような衣擦れの音をあげたが、構う様子はない。

 其れ処ではない、と夢中になっている。


「答えよ、真とやら」

「……お答えしても、宜しいのでしょうか?」

「今更、勿体ぶるな」


「……其れは、祭国郡王・戰皇子様が禍国の実権を全て掌握された時の為、皇帝陛下として至尊の冠を頭上に抱かれ黄金の玉座に身を据えられた陛下の、新たな御世、治世を揺るぎのない磐石なものとする為の布石、であると考えております」


 目の前の餌を突然取り上げられた犬が、次の瞬間、より豪華な特別な餌を与えられて尾を振り回すように、受は転げまわって笑い、喜びを表した。



 ★★★



 一頻り笑ってしまうと、笑い過ぎて腹が痛い、とばかりに腹部を擦りながら受は凭几にもたれ掛かり直した。

 姿勢を戻した受は、酩酊、というか偏執狂一歩手前のような状態から、すっかりと抜け出していた。

 対面を果たした時と同じく、表情からは何も読めない。


「何故、そう思う、真とやら」

 答えよ、と受は命じる。

 正しく、受の声音は命じている、と表すに相応しい重厚なる響きを有していた。

 唇を閉じ合わせて湿らせると、真は口を開いた。


 人、と言うものは怒りに対して正直に立ち向かうものでありつつも、且つ又、非常に日和見に動く己の嘘をも愛するものです――


 真が何を言いだしたのか、と受はまた微かに背を仰け反らせた。


 畏れながら皇太子殿下は、禍国の領民に好かれてはおられません。

 其れを決定付けたのは、先年の句国との負け戦でした。

 然し乍ら、代帝安陛下が如何にもうされようと、門閥貴族の方々、特に皇太子殿下と共に御世を作り上げる若年層の若君様方におかれましては、あの敗戦は騒ぎ建てするような失点ではない、皇帝陛下として即位して後に容易に取り返せる、と安楽に考えておられたのでしょう。

 ですが、あの新法は皇太子殿下と共に負け戦の辛酸を舐めた方々の横っ面を張り倒すものでした。

 彼らの懐を暖めるこがね、黄金を得る為の権威・権勢・権力を、根刮ぎ奪うものでした。

 此れでは、例え皇太子殿下が帝位を継がれたとしても、破綻するでしょう。

 そして領民は、帝室と貴族たちに遺恨を残します。


 例え二位の君が後を継がれたとしても、最終的には、また同様の道を歩まれる事でしょう。

 二位の君は此れまで、今大令・中様のご尽力により、失態らしき失態を犯しておられません。

 其れ故に、己の身内は失点という汚れの無い者で固めたいと思われる筈です。

 そうなれば、掬い上げられた者と切り捨てられた者の間で軋轢が生じ、結果、新法は正しく機能する事無く廃れていくのは目に見えています。

 帝位という権力が皇太子・天殿下、二位の君・乱殿下、その何方の手に転んだとしても、先は暗く、危ういでしょう。


 真が言葉を区切ると、では、と受は視線を投げかけてきた。

「郡王陛下が帝位を引き継がれた場合は違うと申すのか。陛下が継がれた時にこそ、門閥貴族どもは挙って抵抗を示すであろうに」

「其処なのです」

 真が指摘に間髪を入れずに反応を示すと、ん? と受は片眉をはね上げた。


 郡王陛下が此のまま帝位を引き継がれたとしても、高品高位の門閥貴族たちは踵を返す事でしょう。

 品位の低い麗美人様を御母上様にお持ちになられている陛下の御出世は、門閥貴族の此れまでの帝室との継がりを断ち切るもの。

 ですが郡王陛下は御領内である祭国において、着々と実績を上げておられます。

 既に禍国では形骸化しつつある新法ですが、我が父・兵部尚書の後ろ盾もあり下級官士や、また祭国と親しい領民たちは、正しく機能した場合に自分たちに何が齎されるのか、知っております。故に、もしかしたら陛下が、理念通りに導いてくださるのではないか、と固唾を呑んで期待を掛けるでしょう。


 期待……か、と呟くと、受は目を伏せたまま、まるで酒杯のように茶器を傾けた。

「では、真とやら」

「はい」

「其の方には、其処まで先々の事象が見えているのであれば、だ。陛下の王道を汚す輩を其の方はどの様に祓うつもりでいるのだ?」

「……私には」

「其の方には?」

「その王道を汚す輩を、大保様こそが嫌っておられ、御自らの手で祓い打ち、全てを平にした後に、陛下の御手に権力を譲り渡されたいのでは、と思えてならないのですが」


 ほう? と受は首を傾け、顎に手を当てた。


 ――王道を汚す輩か。

 それはなかなか、良い表現であるな。

「良い処に目をつけている」


 未だ快癒していない真の耳には届かぬ程度の小声で内なる声を漏らした受は、そんな己の失態こそが可愛ゆげである、とでも揶揄するかのように、ふ、と湯気を払う振りをして口元に笑みを刻んだ。




【 凭几ひょうき 】


古い時代に中国で使われていた脇息みたいなものです

肘掛のように使うのではなく、前においてもたれかかって使っていたようですので、覇王でもそれに準じた記述をしております



【 おもうさん(・・・・・) おたあさん(・・・・・) 】


おもうさん = 主屋おもやにいらっしゃる方 = お父さん

おたあさん = 対屋たいのやにいらっしゃる方 = お母さん


という意味らしいです(たぶん)

やんごとなき御方の言葉は・・・むずかしい・・・

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