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覇王の走狗(いぬ) ~皇華走狗伝 星無き少年と宿命の覇王~  作者: 喜多村やすは@KEY
六ノ戦 落花流水

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6 疫 その3

6  疫 その3



 王城内の戰の執務室に戻った真は、緊張した面持ちの一同、戰、学、そして苑に迎え入れられた。


「お師様、どうなされたのですか? 虚海様は何の御用だったのでしょうか?」

 母親である苑がこの場に共に呼び出されている事に、学は別の緊張を隠しきれていない。

 師匠である虚海に、母親の存在を何か指摘されたのだろうか? と表情を固くしている学に、なるべく優しい顔を作り上げながら、真はかぶりを振った。

「学様がご心配になられているような事ではありませんよ、実は、虚海様が私を呼び出されたのは、病に倒れた仕人つこうどの子たちから、病が何であるのか判明したのです」

 がた、と音をたてて戰が椅子から立ち上がった。

「真、何という病気なのだ?」

赤斑瘡あかもがさです」


 ――赤斑瘡あかもがさ


 聞いて、戰の頬が引きつった。

 12年前に、自身も苦しんだ病だ。通常は、地域的に、そして数年から十数年おきに流行りを見せるこの病は、時に大流行をおこす。当時、王都で猛威をふるったこの疫病に倒れた子等の数は、相当数にのぼった。無論、そのまま鬼籍に入ってしまった子も多い。

「病の正体は、あ、赤斑瘡あかもがさ、だったのですか?」

 思わず、学を胸に抱きしめながら、苑が呻くように呟いた。

 彼女も、采女として仕えた数年間と、そして母親として生きた数年間とで、この病の恐ろしさは重々身に沁みている。

「真、間違いないのか?」

「はい、虚海様が仰られるには、ほぼ間違いないとの事なのです。しかも此度の赤斑瘡は、此れまで虚海様が診てこられたもの中でも、相当に病が重くなるようなのです」

 赤斑瘡であるというだけでも驚異であるのに、病の症状が重くなるとは、と戰が眉を跳ね上げている。

「苑様、学様はご幼少の間に、赤斑瘡にはかかられておられますでしょうか?」

「は、はい、それは大丈夫です、この子は、2歳になるかならぬかの頃に、既に」

 そうですか、と戰と真は顔を見合わせると、安堵の嘆息を落とす。

 鷹が率いる禍国の使節団との謁見を行っているのだ。伝染しないとも限らない。学の身の安全の確証が得られただけでも、安心感から虚脱感がくる。

「苑殿、申し訳ないが、椿が赤斑瘡にかかっているかどうか、ご存知ないだろうか?」

「はい、それも大丈夫ですわ。椿姫様は、わたくしが采女としてお城にお仕えし出して直ぐの頃に、かかっておられます」

 そうか、と肩を大きく下げて安堵する戰に、真も目を細める。

 出産を控えた椿姫が赤斑瘡に羅患しようものなら、母体も胎児も、助かるまい。

 だが此れで一先ず、最悪の事態は回避できそうだ。

 戰と真は、身を寄せ合って互いの肩を叩き合い、大きく嘆息した。



「苑様、重ねてお伺いしたいのですが、ここ祭国で最後に赤斑瘡が流行したのは何時頃の事になるのか、覚えておいででしょうか?」

「学がかかったときは、幸い、県内で済んだようですし……。でも、祭国中に広まったとなれば、もうそれこそ、私の両親が、いいえ祖父母の時代にまで遡らねばならないかもしれません」

「そうですか……」

「そもそも、椿姫様のお父上様であらせられる後主陛下は、こうした記録は、より深い災厄を呼び寄せる、とされてあまり熱心ではあられませんでしたので、はっきりとした事は申し上げられないのです」

「記録がない、というのですか?」

「はい……」

 苑の言葉に、真が顎に拳をあてがいながら暗い表情になる。

 これは椿姫の父である順後主が国王時代に、大いに無能であった、という意味もあれば、祭国が禍国と違い、独特の文化を持ち合わせているという事だ。

 禍国の領民は、病を防ぐ有効な手段である、と説明されれば、存外素直に飛びつく。元々、新しもの好きな気性の領民なのだ。その分、怪しい占い等も流行ったりもするが、為政者としては、助かる手立てを素直に聞き入れてくれるのは、有難い事だ。

 が、祭国の領民は独特の古き文化を大切に思うが故に、素直に耳を傾けてくれるかどうか、分からない。病魔の嵐を防ぐ際、これが壁になるかもしれない。

 それに、よもや流行性の病の歴を、記して残していないとは。

 それではどの県や邑に、どの程度の流行をみせたかのか、正しくはかることができない、と真は内心で焦りを覚えた。


「真、何かまずいのか?」

「はい。ご存知の通り、赤斑瘡は一度かかれば同じ病に倒れる事はありません。また、流行性があります。ですが、この流行性が実は盲点になりやすいのです」

「つまり、一部地域のみの流行で終わっているが故に、国全土でみた場合、実は感染率は低いかもしれない、という事か?」

 戰の指摘に、そうです、と真は頷く。

「赤斑瘡は非常に感染力が強い病ですが、一部地域のみで終焉をみていた場合、今回の流行に飲み込まれる場合があります」

「ええ、それに特に最初の誕生祝を迎えているかいないかの赤子は、もっと注意が必要ですわ。もしも両親の何方かが、幾度かの流行の間に感染していなければ、恐ろしい事になりますもの」

「苑様の仰られる通りです。虚海様によれば、栄養をしっかりとった生活をしていれば重症化は避けられる、とのお話ですが、体力のない赤ん坊や幼児は、重篤化しやすい、とも仰られていました。子供はまだ隔離できますが、赤子は母親がどうしても必要となります。そこへ、親が先に羅患した場合、赤子の世話をしながら母親が羅患した場合などを考えれば」

「お師様、恐ろしいです、そんな事は考えたくもありません」

 泣きそうな学を励ますように、そうです、ですから何としても食い止めねばなりません、と真も言葉に力を込める。


「そうか、ならば、真の処は気をつけてくれ」

「はい」

「いや……実はまだ、薔は赤斑瘡にかかっていない」

 顔色を悪くした戰に、事実を伝えられた真は、一瞬、息を止めた。


 家に残してきた、まだ赤子である妹の娃と。

 その妹を得意気に抱いている幼い妻の姿を、思い浮かべる。


 ――巻き込ませるものか。


 はい、と語気を強めて、真は頷いた。



 ★★★



「いずれかからねばならぬ、逃れられぬ病気ではあります。しかし、此度の疫は脅威です。何としても祭国全土への蔓延は防がねばなりません」

「お師様、私は何を致せば宜しいのでしょうか?」

「学様は、国王として戰様と共に、関所の封鎖の徹底を命じられて下さい。全ての交易、そして租・調・ようを収める為に、また国防を司る屯田兵たち、防人兵役に就く者が定期の連絡の為に、邑から県令の処に向かう事も禁じて下さい」

「お師様、屯田兵の方々と防人も、ですか?」

「はい、禍国では、戰様がかかられた12年前の大流行以降、大規模な流行はないと記憶しております。戰様と共に屯田兵として祭国に入植した邑は、特に危険視すべきですし、私を始め、王都内に暮らす元禍国の民たちに、同時に聞き取りしていくべきかと思われます」

「そうだな、その命令書は郡王として、私が直々にだそう」

「はい、戰様、それが宜しいかと思われます。今、虚海様が、発症した折の対処方法などを示して下さっております。類にお命じになり、祐筆を揃え、此等の書簡の複製をお急ぎ下さい。また、税が滞る事は必定でありますし、逆に、交易が途絶える事による薬の不足が懸念されます。通にお命じになり、国庫から緊急の対応が何処まで可能か、試算させて下さい」

「分かった。だがしかし心配なのは、恐怖からくる暴動だね」

「はい、それと、何とか虚海様の教えを素直に受け入れて頂ける術はないものでしょうか?」

 戰は腕を組んで、うん……、と呻いた。

 真と同じように、奇妙な処で古式を重んじる祭国の領民を納得させるには、何か、納得させる為の手段が必要だ。新たな農機具や蕎麦の栽培などは、椿姫が神官たちを味方につけたが故に、上手く流れにのっている。此度も、同じように領民たちを素直に頷かせる手立てはないものだろうか?


 唸る戰と真に、あの……と、遠慮がちに苑が声を掛けてきた。

「郡王陛下、宜しいでしょうか……?」

「どうぞ、苑殿、何か意見があるのでしたら、遠慮なく」

「各家々に薬や予防策を伝える際に、どうか風鐸を共にお配り下さい」

 風鐸? と戰と真は顔を見合わせた。

 禍国では、耳慣れない言葉だが、此れも祭国独特の風習なのだろうか? と首を捻る戰と真に、苑は静かに微笑んだ。

「火垂袋の花を模した形をした、小さな鈴のようなものです。祭国では古来より、厄疫は悪風にのって広まるもの、と考えられております。ですから、風鐸を家の四方の軒に下げる事で、聖なる風を拾い、破邪の韻律を奏で、厄疫を祓うのです」

 采女として祭事に深く関わっていた苑の言葉に、戰は力を得たように目を輝かせた。

「それは良い考えだ、苑殿。神に護られているという安心感があれば、みな落ち着いて、此方の話を聞き入れてくれるだろう」

 自身の提案を受け入れて貰えた喜びからか、苑もまた、ほっと表情を明るくする。

「真、吉次きちじの炉がある邑に使いをやってくれないか? 農具の生産は一時中止して、今ある全ての青銅を風鐸の制作にまわすんだ」

「分かりました」

「後は、施薬院を建ててくれている大工たちに、仕事を急いで貰おう。この先の事を思えば、患者たちを隔離して集中的に看護する場所がどうしても欲しい」

「はい、琢に連絡を入れます」


 戰が、真に、決意のある視線を定めた。


「後は……右丞だね」

「はい」

 戰の視線に、真は心配御無用ですお気遣いなどなさらずに、と目蓋を伏せる。

 真の決意を知り、戰は漸く、彼らしい笑顔になる。



「真」

「はい、戰様」

「この戦、全てに勝つぞ」

「はい、勿論です」



 ★★★



 本来であれば、城にて国を挙げての歓待を受けている筈であるというのに。

 その席上にて、あの麗しい椿姫から、春の日差しのような笑みと鈴のような軽やかな声で、何か、密かに声をかけられていたのであろうに。


「この扱いは、一体何だ」

 苛立たしい思いと忌々しさとを、隠しもせずに鷹は吐露する。

 それこそ、何度目であるかしれなかった。

 あの謁見の間で、郡王・戰に詰め寄られたようの一行は、あれよあれよという間に鴻臚館こうろかんに押し戻された。殆ど、拉致されるが如くの手際の良さを思えば、当初より念頭において仕組まれていたのだという事に、鷹は気がつけていない。

「チッ……いつまで、この辛気臭さに耐えねばならんのだ」

 今、鷹は自身を守る殿侍どころか、舎人すら置くことを許されなかった。

 さながら監禁に近い状態で、ただ一人で留め置かれるのは、精神的にも追い詰められていく。苛々と脚をゆする。

 しかし、鴻臚館に戻ってから、流石の鷹にも、多少ではあるが、事態が飲み込めてはきた。

 率いてきた使節団のうち、侍従の役割を担う、城に上がれもしない下層級の者を中心に、熱病が流行っていたのは確かなようだった。途中、関を無理矢理押し通り、ただ郡王に威光を振りかざす為だけに、日数を繰り上げようと躍起になってきた事が、今、鷹に牙を剥きはじめている。


 だが。

「其処まで面倒をみてやらねばならぬやからではあるまいし、何を郡王陛下は苛立っておられたのだ……」

 関所に置き去りにされた病人は、基本的に公奴婢や仕人つこうどなどの、雑役を賄う子らだ。そのような下々にまで目配り気張りをする責任は、鷹はないと思っているし通常であれば誰しもそう考える。郡王のように、目くじらを立てる方が余程どうかしている。時期的に、夏の熱病の流感があったとて当然であるし、そもそも病の原因が、この使節団であるとなどと言い切れまい。

「大体が、病を得たのであれば、道にうち捨て置いても良いような輩どもではないか。侍医に診せただけでも、賛辞を受けて然るべきであろうに」

 使節団に共に行幸を預かっている侍医に、少年らを診察させたのは、鷹の手柄ではない。余りの高熱に苦しむ少年らを憐れんだ誰かが、たまたま気をきかせただけだが、部下の手柄は最上官の手柄だと思っている鷹は、己の思考の歪みに気がついていなかった。



 蝉の鳴き声をものともせず、相変わらず、ぽうぅ……ぽうぅ……という音が続いている。ひ弱な音であるはずなのに、囂しい蝉の声をものともせず耳に届くその音色も、鷹を一層苛立たせるのに一役買っていた。


蟇目ひきめ、とかぬかしていたな、の奴は……」

 宗主国である禍国からの使節団が到着するのに合わせて、何故にこのような儀式を?

 まさかとは思うが、本当に咒いの類なのだろうか? 

 祭国は、政治まつりごと祭事まつりごとが背中合わせで両立している古い国だ。

 禍国の使節を迎えるにあたり、それを呪い、妖の餌とせん定められれば……。

 ……呪詛を向けられた、とて……おかしくは、ない……?


 到達した考えに、鷹はそら恐ろしくなり、ぶるり、と身体を震わせた。

 早く、誰でも良いから早く、誰かと何か、何でも良いから話をしたくなった。

「だ、誰ぞ……!」

 幾度か叫んだが虚しい結果しか得られなかった、つまりは完全に無視され続けているというのに、鷹は声を上げた。

 すると間のいい事に、戸口の影から、ちょん・ちょん、との音が響いた。来客を告げているのだ。

 心底ほっとし、鷹はくしゃくしゃと顔面を崩して喜びを顕にしたが、続くの音に、はっとなる。

 此処を訪れるとなれば、それは郡王・戰以外にない。

 こんな情けない面相を見せられるか!

 慌てて、両手で頬や眉を叩いて伸ばし、気合を入れる。


「郡王陛下の御成に御座います」

 戸口から、先導してきたの打ち手が、鷹に声を掛けてきた。

 格上の郡王である戰に対して、右丞の鷹は拒否することなど出来はしない。無言をもって礼節を示し、礼拝の姿勢を戸に捧げて戰の入室を待つ。

 すらり、と音もなく戸口が開け放たれる。

 袞衣から衣装を改めた戰と、そして正装である玄端から簡素な深衣へとやはり衣を改めた真とが後に続いて現れた。

 


 ★★★



「右丞、役目御苦労」

 思わぬ、優しげな声音に、鷹はほっと胸を撫で下ろした。

 しかし、変わらず背後に控え続ける真の姿に、内心で舌打ちをする。許しが得られなければ、捧げた礼拝と下げたこうべは上げられない。戰の傍で控える異腹弟・真も、見様によっては、共にこの礼拝を受け取っている形になっているのが、鷹には憎らしくてならない。


 ――よだか(・・・)風情の子が! 父上の子として一門に存在するのも、汚らわしいというのに。

 下げたこうべに隠して、鷹はぎりぎりと奥歯を噛み締める。

 そんな鷹の心中など構いもせずに、目の前を戰が通り過ぎていき、上座に用意されていた椅子に深く腰掛けた。肘掛に腕を置き、ゆったりと構えるその挙動は堂々としている。自身より年下の筈の皇子であるが、如何に血筋の正しさからの威厳を備えているのかと、鷹も感じずにはいられない。


「郡王陛下、改めて謁見の機会を与えてくだされし事、誠に恐悦至極に存じます」

 礼拝を解かずに口上を述べると、戰が腕をひと振りする気配が伝わってきた。

 やっと許しを与えられほっとしつつも、鷹は、気を引き締めた。

 彼の上官である大令・じょうより、強く命じられている。

「この役目を遂行し、無事、成功に導けば更なる出世、飛躍の機会は……まあ、分かるな?」

 鷹に背を向けたまま、窓の外の蝉の鳴き声を疎ましげに見上げていた兆が、くるり、と鷹に向き直るなり、意味深な笑みをこぼした。

「謹んで、承ります」

 命令を授けられた時、鷹はまさしく、己の名に相応しい飛翔の刻を迎えたのだと思った。

 家に戻り、望まれての栄達を伝えた時、母の妙は文字通りに、狂喜乱舞した。同腹弟のじうすうも、兄の出世を我が事のように喜び、共に祖霊に報告する誉れを、と望んできた程だ。

 しかし、優の反応は違っていた。

 優は基本、正室の兄弟の扱いにおいては、目立った差別はしない、平等性のある父親であった。子供らの能力については非道ともいえるほど、認めようとはしなかったのも皆一律だ。

 父の対応に、母・妙は常に金切り声を上げて責め立てていたが、鷹は一歩引いていた。己も我が子も秀でていては、やがて親子で政争の渦中に投げ込まれる恐れがある。それを思えば、優の有り様は自分たちを守っているとも言える、と鷹は自身をある程度、納得させていたのだ。

 何れにせよ、父はこれ以上出世も叶わないであろうし、遠からず隠居する事が見えている。其れまでの間、自分たちを歪んではいるが庇護してくれているのだ、のんびりと家督と品官を譲られる日を待てば良い、と思っていた。

 しかし、此度大令・兆に見出され、右丞に出世を果たしたと報告した途端、父・優が見せた反応とは。

 苦虫を口中で一億匹は噛み潰しているのでは、と思われる苦々しい顰面をしてみせたのだ。


 ――違う、と鷹は確信した。

 父上は、我が子の、この私の背を見るのが、己より秀でていると思い知らされるのが嫌なのだ!

 落ちぶれたと気付かされるのが、嫌なのだ!

 己の出る幕ではない、と嘲笑されるのが嫌なのだ!

 気が付いた鷹は、ぞくぞくと肺腑の底から震えた。

 心が浮き立ち、血が沸き、地に足がついていない心地がした。

 ――必ずや成功を収め、父上に見せつけてみせる……!

 鷹は、にやにやとする顔を引き締める事も出来ずに、父・優からの栄達を喜ぶ口上を受けたのだった。


 

 此処で郡王を見事、篭絡せしめ、大令・兆の覚えを良くすれば、更なる出世は確実だ。

 ……もしかすると、父親である優の官位、兵部尚書と宰相の地位と同等の正3品正3位の品官以上の地位にも、就けるかもしれない。


 ――私が、父上よりも上役になる……!?


 鷹は、甘い未来予想図に浸り、ぞくぞくと身を震わせた。



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