表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密のシェアハウス【大型長編版】  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
【外伝:修斗と苑香の「秘密の結婚」当時編】⑴
86/138

第2話 秘密の結婚と葛藤、周囲の反応と二人の決意


幼い大人たちの決断


修斗と苑香は、秘密の交際から一歩進み、結婚の話を本格的に考え始めた。高校3年生の秋、二人は人知れず小さな約束を交わす。


「僕たち、絶対に離れないって誓おう。」


苑香は目に光る涙をこらえながら頷いた。


「どんなことがあっても、一緒に乗り越えよう。」


彼らにとって、結婚は単なる形式ではなく、生きる覚悟の表れだった。



親たちとのすれ違い


だが、現実は厳しかった。芸能界に関わる家庭の事情もあり、親たちに結婚のことを話すことはできなかった。修斗の両親は芸能活動の成功を期待し、苑香の両親は厳しい監視の目を光らせていた。


密かに結婚指輪を交換し、二人だけの誓いを胸に秘めたまま、家庭内では互いの真意が伝わらずすれ違う日々が続く。



学校と事務所の圧力


学校でも噂は消えなかった。周囲の視線、同級生のささやき、そして何より芸能事務所からの圧力が二人を追い詰めていく。


「君たちは若い。今は自分の夢に集中しなさい。」


修斗を担当するマネージャーからの冷たい忠告は、彼の心に重くのしかかった。


苑香も同様に、事務所からは「恋愛禁止令」が暗に示され、将来の契約に響くかもしれないと言われていた。



秘密結婚の準備


そんな中、二人は「秘密の結婚式」を計画した。親しい友人だけに声をかけ、都内の小さな教会で式を挙げることに決めた。


準備は極めて秘密裏に進められ、互いの家族や学校、事務所には一切伏せられた。式の準備を進める手は震えたが、その手の温もりが心の支えとなった。



式当日


式は静かに、そして美しく行われた。苑香は純白のウェディングドレスに身を包み、修斗はシンプルなタキシードを着ていた。


誓いの言葉は二人だけの秘密。誰も知らない未来への約束。


「君を一生守る。」


「ずっと一緒に歩もう。」


涙と笑顔が交錯する中、二人は固く手を握り合った。



結婚後の生活


式の後も秘密は続いた。修斗は芸能活動を続け、苑香は学業とモデル活動の両立に努めた。


だが秘密は重く、時に二人の間に亀裂を生むこともあった。


「いつか、本当に自由になれる日が来るのかな…」


苑香の呟きに、修斗は力強く答えた。


「絶対にその日を作ろう。俺たちのために。」



エピローグ


秘密結婚は若さゆえの無謀さもあったが、二人の愛は確かなものだった。


次回、第3話では第一子・陽菜の誕生と、家族としての絆、未来への希望を描きます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ