第8話「新たな戦場──仲間との再会」
賞金三万ゼニーとポイント──地下闘技場「ストリートクラッシュ」での激闘を制した夏炉は、ランクがEに昇格したことで、新たな大会の情報を探していた。
「次の大会は……“タッグバトルカップ”、か」
それは二人一組で出場するトーナメント形式の中規模大会
「タッグ戦ねぇ……本音を言えば、ソロで戦い続けたかったけど……」
グラディエーターファイターズには今後、タッグ戦どころか最大6人のチームバトルも存在するという情報もあり、夏炉もそろそろ“仲間”という存在と向き合う時期に来ていた。──そんな矢先、懐かしい奴らに再会した
ロビーにログインした夏炉の視界に、見慣れた名前が浮かび上がる。
「……“ブレイズ”? まさか──」
「まさか“エンガ”か?」
声をかけてきたのは、かつてのVRMMORPG『ギャラクシールオンライン』で長年肩を並べて戦ってきたフレンド、ブレイズだった。
筋骨隆々で豪快な笑い方は昔のままで、ギャラシではタンク職だったが、今作ではパワー系の殴り魔法使いになっていた。
「まさかお前もこのゲームやってたとはな、相変わらずネーム変えてねぇのかよ」
お前もそうだろうと、言わんばかりに夏路は呟いた
「お前が言えた義理かよ、ブレイズ……」
後方から小柄な少女が駆け寄ってくる。
「夏炉! やっぱりあなただった!」
“ミラ”──ギャラシではヒーラーだった彼女は、今作では妨害と補助に特化した魔法使いに転職していた。
「私、サポート魔法専門にしたの。あなたが前に立つなら、私が後ろから支えるよ」
「……助かるぜ」
そして最後に姿を現したのは、黒髪に赤いバンダナを巻いた、俊敏な男。
「──よぉ、タッグ戦に出るんだろ?」
“カイ”──ギャラシでは後方支援や策士役だったが、今作では短剣を扱うスピード型の前衛になっていた。
「こっちも準備できてるぜ、エンガ。暴れようぜ?」
「……懐かしい顔ぶれだね!」
夏炉は笑いながら頷く。
「いいね!楽しくなってきた!」
こうして再び集結したかつての仲間たちと共に、夏炉は次なる大会「チームグラディエーションカップ」への出場を決意する。
四人一組の総力戦──優勝すれば、一気に300Pを獲得し、グラディエーターノヴァ出場が現実となる。
夏炉は仲間たちの顔をひとりずつ見渡し、拳を握る。
(チーム戦……なら、俺がやるべきことは一つだ)
──圧倒的な前衛として、仲間を背中で守り抜くこと
ギャラクシールで築いた絆が、新たな戦場で再び交差する。
そして今、最強のチームによる挑戦が幕を開ける──。




