第22話 「二度と背を預けず」
雷と拳が──戦場を、灼いた。
「異深電神!!」
ピノンの放った雷が、焔牙の突撃と完全にシンクロする。
「ぶっ飛べえええええ!!」
焔牙の拳が、雷を纏って放たれる。
──ゴオオオッ!!
雷が斬り裂き、拳が爆ぜる!
十数人のプレイヤーたちが一瞬で吹き飛んだ。
「な、なにが起きた!?」
「この二人……おかしい、強すぎる!!」
「これが"候補"の実力かよ……!」
周囲の生き残ったプレイヤーたちが、震え上がる。
焔牙とピノンは一度だけ視線を交わす。
「ピノン、あとどれくらい残ってる?」
「30人弱ってとこだな。雑魚はまとめて消す」
「なら……やるか!」
二人が同時に駆け出す。
──焔牙は前線に躍り出て、暴力的な近接戦闘を展開。 ──ピノンは後方から、雷撃と牽制で援護。
前衛と後衛、肉体と魔法。 まるで長年のコンビかのように、無駄のない連携が繰り出される!
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「雷光走法!」
ピノンが焔牙の足元へ加速の雷撃を放つ。
「うぉっ、加速魔法!? 上等!」
焔牙は一瞬で速度を跳ね上げ、突進。
「おらぁぁぁぁ!!」
拳が、一撃で敵の防壁を粉砕!
「やっべ……この二人、まじで桁が違う……!」
「もはやバトロワじゃねぇ、戦争だろ……!!」
残された数十人のプレイヤーたちが、次々と地に伏していく。
【現在ポイント:710】
「……よし、稼ぎまくったな」
焔牙が息をついた瞬間──
「さて、そろそろだな」
ピノンが呟く。
──バチバチッ。
再び、雷の音が鳴る。
焔牙が静かに拳を構える。
「まさか……」
「そうさ、ここからはバトルロイヤルじゃない」
ピノンは手袋を捨て、両手に雷を集める。
「やっと、やっとお前と本番ができるってわけだ」
「……上等だ」
焔牙もまた、闘志を燃やす。
「最初に会った時から……お前と戦うって決めてた」
観客たちは息を呑む。
──二人の背中が、もう重なることはない。
そして、雷鳴が鳴り響いた。




