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人生に影響を及ぼさない無駄エッセイ

みんなお米を食っとるか?

作者: 家紋 武範

 はいどーも! なろうエッセイストの家紋でございます。いつものゲストの方々はありがとうございます。初めての方は以後ご別懇の情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


 さて、本日は「お米」のお話! 前回のエッセイの後にリクエストを頂きましたので、書かせて頂きたいと思います。

 まぁ、アタシが言うことですから、一生の糧になる話ではござーません。明日には忘れて有意義な生活を送られたし!


 さて、「おこめ」と平仮名で書きますと、関西圏ではちょっとやらしく見えるよね? まあ、そんなこたぁどーでもよろしなんですけども~。

 ( 〃▽〃)


 私は農家でして、当然米作りはしておりますが、皆さんお米食べてらっしゃいますか?


 当然! という顔をしたキミ! 一歩前に出たまえ。家紋のおっさん殴ったらぁ!

 (物騒!)


 あのな、現代の日本人が一年で食べるお米の量は約50キロ。一日換算で約140グラムしか食べてない。一合は180グラムですから、一合すら食ってない!

 オーノー! それでいいのですか、日本人! 日本人は古来より農耕民族にも関わらず、その誇りを令和では完全に失った! バカ、バカ、バカーー!!


 お米の量の単位は(こく)180キロ(三俵)、()18キロ、(しょう)1.8キロ、(ごう)180グラム。

 君らもこの辺の単位なら知っとるだろう。しかし、とうとう日本人は一日に食う米の量すら一合より下回った!

 ならばプライドを捨てて、合の下の単位を教えなくてはなるまい。


 「(しゃく)」18グラム。「(さい)」1.8グラム。つまり我々日本人は情けないことに、一日に七勺八才の米しか食うとらん!


 お、おう……。数字にするとめっちゃへこむ。アカン、熱まで出てきた。


 いいか、日本人! 我々昭和世代から言わせてもらうと、昭和三十年代、日本人は一年で一人の米の消費量は120キロだったのだ!

 これ約二俵ね。米俵二つ。


 さらに江戸時代に遡ると、一日五合食べていたと言いますから、一日約一キロくらい食べてたわけで、一年で約二石、つまり六俵も食べてたんです。すげぇ。ここまで行くとついて行けない。


 いやいや、みんなショボーンって顔して反省しちゃってるから、君らのことも弁護するけどさ、江戸時代なんかは、そんなにおかずが裕福じゃないから、ご飯めっちゃ食べてただけよ。

 炊飯器もないから、早朝に炊くと昼には冷たくなっちゃう。だからお湯とか注してサラサラって流し込んでた。

 フィクションかも知れんけど、織田信長が桶狭間の戦いに出る時に「腹が減っては戦は出来ん! 湯漬を持って参れ!」ってやるシーン。あの湯漬が当時のメジャーなお米の食べ方なのよ。

 サラサラって行くと結構食べれるもんでね。サラサラ、サラサラってあっという間に五合ですよ。すごいね。


 そんで、昭和の三十年代には120キロって言ったけどさ、その昭和三十年代後半には池田首相が所得倍増計画を実現し、戦後焼け野原でなにもなかった日本国民は、三種の神器と言われるテレビ、冷蔵庫、洗濯機を持つことが出来るようになったのです。さらにその十年後にはカラーテレビ、クーラー、自家用車が普通になるという躍進を遂げます。


 そんな風になるとですね、食卓が豊かになりまして、おかずも増えますから、お米の量も反比例になりますよね。

 さらにパンや麺類の登場です。もはや主食はお米でなくても良くなった!

 ですから、現代の日本人が七勺八才しかお米を食べなくなったのは仕方のないことなのです。


 だからね、一年で50キロしか食べないからと言って、そんなに気を落とすこたぁない。今まで通りにお米を消費してくれりゃあ、万々歳でございますわい。




 さてさて時事ネタですが、現在は米不足だそうで、国内にお米がないそうですな。

 農協のほうでも「タケさん、令和五年産米残ってたら出してくださーい」と来ましたけど、「一足違いであった。今頃サマルトリアの王子はローレシアに向かっているはず」と言ってやりましたよ。


 いやね、それならそうと早く言ってくれっちゅう話ですよ。あたしゃ、農協存続のために、なんでも農協から買い、農協に売る男よ? 例外はあるけどさ。(あんのかい)

 実際、うちにも令和五年産米は150キロほど残ってた。ばーさんが「どうすんだい、こんなにあっても食いきれないよ」っていうから、業者に連絡した、ほぼ同時にニュースで「米不足です」だもの。

 そん時は30キロ、六千円で買い取る話だったけど、あとから別の業者が八千円だ、こっちは一万だと来たから、ばーさん色気出して「こっちに売ったらいいんじゃない」とか言ってたけどさぁ、信頼は何よりも重し。頼んだ業者に引き取って貰いましたよ。いや、こっちの業者も多めに包んできたけどさ。


 そんな米不足の日本ですが、現在の一年間のお米国内生産量は約750万トンです。

 じゃあそれを我々日本人の一人当たりの一年間の消費量50キロで割ってみましょう。


 750万トン÷50キロ=一億五千万。


 あれれーー? ねぇねぇ、おじさん。日本の総人口は一億二千万人のハズなのに、一億五千万人分のお米が生産されてる~。なのに、米不足~?

 (某メガネ少年探偵の声で)




 おい、本当に米不足か? それとも急に日本人は一年に一人当たり65キロ食うようになったってことか?

 いや、それはない。それよりも誰か、私腹を肥やそうとしてやがるのでは……?


 ん? 誰か来たようだ──。






 エッセイはここで途切れている。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  まあ予定通りの反俵穫れるかと言うと‥‥‥難しいよね肥料少な目の方が稲も寝ず刈り取り易いから作業も楽で早く終るし。  良い肥料使えば、なんて話も聞くがあんまり美味い話って怖いからね。  実…
[良い点] 家紋さん、うしろ、うしろ! 逃げて~っ! 等とエッセイ以後の心配をしつつ、流石のディティールで書き上げられた文章を噛み締めておりました。 いやいや、噛み締めた後に出てくる旨みってお米独特…
[良い点] 日本の米は世界一ぃぃぃい!
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