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ニンゲンとロボット  作者: 藍内
9/17

混乱

(あれは義手や義足のようなものじゃないだろう――)

 事故現場には衝突の瞬間を見た者が数名集まっているが、大した騒ぎにはなっていない。その様子を見ながら少年は学校に向かう。

 事故のショックの所為か、血を見た所為か、『金属』を再び見た所為か……、全身に広がる寒気を少年は感じていた。


         *


 ここは……? そうだ、昨日引っ越ししたんだ。

 ……引っ越しした時の事がよく思い出せない。どうやってここに来たんだ? 忘れた? 今までこんな事はなかったのに。

「どうしたの? 何かあったの?」

「……何でもない」

 母さんの問いかけに適当に答える。

 家の内部を見渡す。それなりの広さはあるが、おじさんの家よりせまい。おじさんの家は……確か…この家の…五倍? ……十倍? ……?? 

 どうしたんだろう今日は。頭が重い。

 母さんが何か言ってる。

「この服、悠木君のでしょ?」

「悠木……? あ、ああ間違えたみたいだね」

 悠木の赤い服は僕の部屋のタンスから出された。

 悠木といわれて一瞬誰か解らなかった。本当に頭がおかしい。


         *


(ロボット?人間の姿をしたのは絵本の中でしか見た事はないけど。義手のように一部だけではなく、全てが……。そう、人間型のロボット)

 少年はそれの存在の可能性を考えていた。短絡的かもしれないが、存在を信じさせるような事が三度もあったのは事実だ。

(ほほにつける義手のようなものは無いのだろうか¼¼?思いつかない。あのままあそこにいれば何か解ったかも。助けにいった人はあの『金属』に気づかなかったのかな?ロボットがいるのならどうして人間に似せられているのだろう?)

 休み時間や給食の時間、少年は『金属』の事ばかり考えていた。

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