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200文字小説集 vol.2

バレンタインのチョコは宅配で(200文字小説)

作者: 日下部良介

 バレンタインデーを間近に控えて彼からメールが届いた。

『今年のチョコは諦めるよ』

『不要不急の外出は控えなきゃですからね』

『そうそう』

『でも、宅急便で送ってあげる』


 当日、彼からメールが届いた。

『チョコ美味しかったよ。ありがとう』

 思わず笑みがこぼれた。

「どうした?」

「ああ、元カレから義理チョコのお礼」

「あげたのか?」

「欲しそうだったから、送ったわ」

「俺はチョコよりこっちの方がいいな」

「あん! そこはダメ」




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