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銀翼の冒険者がゆくVRMMO冒険譚~ときどき(彼女が)配信中~  作者: あきさけ
第七章 【シナリオ】は続くよ完結まで
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85.金王林檎の腐葉土

 さて、遊覧飛行配信を行った翌日だが……今日もまたサイは夜遅くに1時間程度しかログインできないそうだ。

 なので、また遊覧飛行配信を行っているわけなのだが、2日連続ともなるとネタがない。

 と、思っていたが。


『遊覧飛行配信なんて一部を除けば同じようなところしか飛ばないものよ?』

『彼氏さん、真面目すぎw』

『そこがいいところでもある』

『で、今日はどこに向かってるの?』


「とりあえず、サーディスク方面に飛んでる。なにか面白いものがないかなと思って」


『サーディスク方面かー」

『なんか面白そうなものあったっけ?』

『うーむ』

『サーディスクまで行けばなにかあるかも?』


「じゃあとりあえずこのままサーディスクまで……ってあの人だかりはなんだ?」


『お?』

『なんだ?』

『なんだあれ』

『知らん』

『彼氏さん、行ってみて』


「了解、俺も気になるし行ってみよう」


 人だかりができている場所はサーディスク付近の畑ができている場所。

 こんなところになにかあったっけ?


「お、ご新規さん到着か……って配信者さんか、ちょうどいいな」


 俺の隣に飛んでいるカメラをみて、人だかりの外周部にいた男はそう告げた。

 はて、都合がいいとはどういうことだろうか?


「この集まりってなんなんです?」

「……なにも知らないできたのか?」

「空から見てたら人だかりができてたから降りてみたんで」

「……まあ、いっか。情報が拡散されればそれだけ見つけやすくなるわけだし」


 見つけやすくなる?

 アイテムかなにかかな?


「集まってくれたみんな! 状況はどうだろう!」


 人だかりの中から一段高い場所に立った男が全員に呼びかけた。


「とりあえずサーディスクでは情報がなかった!」

「ファストグロウでも情報なしよ!」

「期待薄ではあったが、セカンドレスもなにもなかったぞ」


 うーん、なにを探しているんだろう?


「状況的にはなにも変わらないか……調合ギルドは?」

「あたってみたが収穫なしだ」

「ほかにもギルドと名のつくところで聞いてみたけど情報はなかったわ」

「うーむ……こうなると、この先の街やダンジョンなんかもあたってみるか……」


 はてさて、本当になにを探しているのか?

 さっきからの会話では具体的なアイテム名が出てこないから困る。


「とりあえず状況はわかった。引き続き『金王林檎の腐葉土』について情報を集めるぞ! 解散!!」


 三々五々散っていくプレイヤーたち。

 俺もこれ以上ここにいても仕方がないので、再び空に舞い上がりサーディスクを目指す。


「『きんおうりんごのふようど』ってなんだ?」


『さぁ?』

『なんだったんだろうな』

『生産職のワイ、しっとる』

『なんだろう』

『生産に関係するものか』

『サーディスクにある薬草園の復活イベントで必要なアイテム。確か10個必要なんだけど、どこにそのアイテムがあるのかもわかってない』

『ダメじゃん』

『だからあんなことやってるんだ』

『生産職ガンバレ』


「ふーん、『金王林檎の腐葉土』ねぇ……」


『お、彼氏さん心当たりが?』

『彼氏さんとサイちゃん、NPCに謎のネットワーク持ってるからな』

『そっちの方あたるんなら今日の配信ここまででおkよー』


「済まないな。ちょっとあたってみるわ」


『むしろ助かるわー』

『て言うか、彼氏さんも生産職に近いよね』

『いつの間にかな』

『彼氏さんおつー』

『おつつー』


 さて、配信を切ったら早速だがサーディスクへと向かった。

 コールしてもいいのだが、たまには直接会いに行こう。

 サーディスクに降り立ったら、早足でルディアーナ商会へ。

 本店に行けば……いた、セレナだ。


「あ、フィートさん。お久しぶりです」

「久しぶり、セレナ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

「はい、私で答えられることでしたら」

「『金王林檎の腐葉土』って知ってるかな?」

「『金王林檎の腐葉土』ですか? ……ちょっとわかりませんね」


 うーん、セレナでもダメか。

 となると、別の人をあたらないと……。


「でも、金王林檎なら知っていますよ。昔はうちでも取り扱いがあったそうなので」


 ……やっぱりつながった。

 さて、ここから先はどうなっていくのかな?

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作者の代表作です。お時間があればどうぞ。
Unlimited World ~生産職の戦いは9割が準備です~
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