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未来鉄道   作者: 貴狭間高良紅
6/11

溜息

吸いこまれる様な白い空間。


居た堪れない焦燥感


やり残した感覚


圧倒的なプレッシャーを感じながらゆっくりと何かから引き剥がされる


自分の意志とは関係無く


ゆっくりと離れていく


スローモーション映像を観てるみたいに


違うとは解って居ても何が違うのか解らない


ゆっくりと離れて行く


離れて行くのに大きくなる


逃げている訳でもない



変化


そう、変化


変化?…………違う


何が違うのか解らないけど違う


変化したくない……


でも理由は解らない


何が何に変化するのかも解らないけど違う


何なのかも解らない


解らない事が解らない


けど違う事は解る


解るけど解らないと解った所で灰色と同化した







「次のニュースです。昨夜未明、江東区のマンションでワンフロアーを焼く火災がありました。発見が遅れ、通報から三時間後に鎮火されました。住宅街で深夜という事もあり、この火事で五名が死亡、三人が意識不明重体、六名が重軽傷を負いました。警察は放火の可能性も考慮して原因を当たっています……。ハリネズミの話題です。上野動物園では今年………………」


朝の支度をしながら横目でニュースを観つつ時計を確認する。


「火事は怖いねぇ〜……はぁ…………寝み……あ!洗濯忘れた……」


部屋には洗濯物が山が二つ。


咥えタバコをしながら洗濯の山を描き分け

比較的綺麗そうなシャツをファ○リーズして着替えた。


未だ眠気と戦いながらも今日の予定を立てながら昨日コンビニで買ってきたサンドイッチを頬張った瞬間派手な音と共にメール着信。


無言で見ると


《 はよ来い 》


の文字


「はぁ……行きたくねぇ~……」


ポイっと都指定のポリ袋に投げ込んだが床に落ちた。


「はぁ……ゴミ棄てに行かんとなぁ」


キッチンには満杯になったポリ袋が封もされずに数個置いてある。


「…………………………はぁ…………」


意を決した様に重い腰を、椅子と同化した腰を上げて男は立ち上がり出掛けて行った。




「行ってきます。」




ガッ…………キョン…………





カーテンの隙間から射す木漏日の様な光の先には笑顔の写真が飾られていた。
















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