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意外な再会

丸一日かかってやっと陸の上に足をつけるとなんとなくホっとする。

船から担いできたバックから島の地図を取り出して管理地区を目指さなければいけない。


「九朗君」


不意に後ろから声をかけてきた女性はスーツに身を包み如何にも誰かを迎えに来ましたって

雰囲気、なんとなく見覚えのあるシルエットなんだが。


「みずきち?」


久々利瑞樹だ。俺の元家庭教師で今はどっかの学校で国語を教えているはずの人、

・・・どっかの高校?まさか・・・俺の転校先でおっさんが学長をしている学校、

私立衛浜第一高等学園??


「久しぶりね一年と何ヶ月ぶりかしら。いい加減『みずきち』は止めてくれないかな、

せっかく迎えに来たのに」

「わるぃ、で学校の教師をしているはずのみずきちが何故に俺の迎えを」

「だから!今は衛浜第一校で国語科の担当で、君の入るクラスの担任の先生」


大して無い胸をはって言い放つが、確かに教員採用試験を合格している・・赴任先が

『衛浜第一』、で俺の担任。思わず天を仰いだ、


「マヂか・・・・」

「本気もマジよ、だから迎えに来たんでしょ。」

「サンキュ、とりあえず管理地区に行ってもらって良いか?着任の挨拶を先にしちまいたい」

「?管理地区?着任の挨拶?」


どうにも要領を得ないが、瑞樹はただ単に叔父が学長を務める学校に転校してきた

と思っているようだ。しかし俺が特殊な人間だってのは知っている筈なんだが...。


「俺、辞令が出てこの島に来たんだけど」

「辞令って何?もう社会人みたいな事言って?」


聞いてねぇらしい、あのおっさん説明してないのかよ。俺もメールでも送っておけばよかったか?

何せ、公僕になるまでスゲー、バタバタしてて色々身の回りの事放ったらかしで母親にマジで

怒られたしな。手っ取り早く理解させる為、こないだ受け取った辞令書を見せる。


「対混雑種特殊治安部・・・・・九くん、実は偉い人?」

「俺は国家公務員でみずきちは地方公務員ぐらいの違いだろ」

「でも、部長兼隊長さんって」


そう隊長なんて肩書きは付いているが、部署そのものが発足したばかりの部署でこの島で

所属しているのは俺だけ。


「その部署俺一人しかいないから、俺が部長」


そのまま瑞樹の車に乗り、管理地区にある役所で転入等諸々の手続きを済まし、心衛市長と

警察署の署長に面会、食事に誘われたがやることが多く断った。役所か警察署内にあると

思った部署の部屋は用意されていなかった。


『オカシイ、絶対にオカシイ!何がオカシイって俺公僕だよ!役所にも警察署にも部署専用の

部屋が用意されていないってどう考えてもオカシイだろ。』


理不尽な扱いを受けている気がしてならない、しかも警察側は基本的に治安部のバックアップ

に回ることは無いとのことで国からの要請がある場合だけこちらからの依頼を受ける。

逆に向こうから治安部に依頼が来た場合は部長の裁量で決めて良いとのことだ。都心部の方が

もっとマシな協力体制が出来ていると愚痴が口をついて出る。


「たぶん、風紀班があるからじゃないかな」

「風紀班?」

「学校に着いたら説明するよ」


不定期更新、誤字脱字ご容赦下さい

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