一悶着
顔合わせを終え、生徒会室を後にして職員室へ向かう。
「瑞樹先生、彼は寮に入るんですか?」
「違うよ、すぐそこに特別治安部の事務所があるでしょ。鍵も私が預かってるし」
学園の裏門から見える3階建ての建物、ガレージまで付いていてるまぁちょっとした
金持ちの家に見えなくもないが国所有の施設だということ、そして今日半日瑞樹は俺が事務所の
場所を探していたのを知っていたはずだが、、、、
「んっじゃ、裏門から行けば近道ってこと」
「私の車は正門側にあるから取りに行くね、深山さんはどうする?事務所にいく」
「問題がなければお願いします。今後の事を色々話しておいた方がいいと思いますので」
「俺先に事務所に行くから、みずきち、鍵ちょうだい」
裏門には警棒やら何やらで武装をした制服を着た連中がたむろしていた、ヤンチャして
いるお馬鹿ではなさそうだが、いやな雰囲気しかしないリーダー格らしきやつが次々来る
連中から報告を受けていた、俺に気が付き何人か走ってくる
「おい、そこのお前!裏門からの帰宅は認められていないはずだ」
「久々利先生から許可はもらってるけど」
「見慣れない顔だな」
数人で刺又や警棒を向けてくる状況はなかなか無いというか、普通に考えたらただのリンチだ
治安部なんて荒事専門部署に身を置いている以上こんな事日常茶飯事(?)なわけだ
「所属を言えばいいんだな」
制服は着ていないが学生であると踏んだのだろう、相手の力量も計れないモブに若干の苛立ちを覚える
「そうだ、勿体付ける程のことでもないだろう」
「混雑種特別保護地区衛浜市、対混雑種特殊治安部部長兼第一機動隊隊長 伊万里九朗だ。
すまんが、全員事情聴取をさせ貰う」
不定期更新、誤字脱字ご容赦下さい