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この世界は不平等。

この世界は不平等だ





学力が高い人間は優越され、低い人間は軽蔑される。





この世界は不平等だ




容姿が良い人間は優越され、悪い人間は偏見を持たれる





こう考えてみてはどうだろう“死んだ世界の方が楽”と。

この現実世界というのは“悲しみ”“哀れみ”“憎しみ”“痛み”…と数え切れない程の苦痛がある。


だが死後の世界を想像してみよう。

こんな辛い世界よりきっと楽だ。

何も考えなくていい

そう。

だから僕は明日死ぬ。


「待って。」


止めてくれる人間。これも所詮建前。



「なにを考えてるんだ!」



叱ってくれる人間。これも所詮自己満足。



「相談なら乗るよ?」



こんなの説明する必要性まで感じない


人間と言うのは利益、自己満足のために生きている。それ以外なんの目的もない。ただただ己の利益の為に人助けをし、己の利益の為に仕事をする。

利益に埋もれている。押しつぶされている。それが人間だ。


最後の残された24時間僕はどんなことをしよう。きっといつも通りただ学校に行ってただ帰ってきてただ寝るだけ。




最後の1日もいつもときっと同じだ。何も変わらない



碧斗宅~午前8:00~


碧斗「行ってきます。」


母「忘れ物は無いー?」


無い。その言葉を発することは無く僕は家を出た。最後の一日というものを満喫するために。


やはりいつもと変わらぬ風景。変わった所といえばいつも喧嘩してるお隣さん夫婦が今日はニコニコ笑いながら話している所だ。きっと僕が死ぬことを喜んでいるんだ。そうでないとあの夫婦が喧嘩してないなんてありえない。


学校~午前8:30~


30分も経てば学校に着く。家からは遠くも近くもないのでさほど辛いことは無い。まあそれが昼間だったらの話だが。



「おはよ~!」

「お、おはよ~」


誰が言ってるかなんて分からない。こんな意味もない挨拶。結局はやはり自己満足。《明るく挨拶出来るのは良い印象だ!》っと思ってる馬鹿。所詮はその程度だ。


僕は挨拶なんか1度もせずに教室に入る



3-A~午前8:34~


先生「はーいみんな席に座ってください~」


聞き慣れた。というより日常茶飯事。毎日のように聞く。これもなんの変化も無い。


先生「はいはい!早く座る!えーと。今日は“転校生”が来ます~」


生徒「え~!!まじ!?」

生徒「男か?女か?」

生徒「イケメンだといいな~」


“転校生”耳を疑った。今日という最後の日はいつも通りなんの変哲も無く終わるはずだった。が、その“転校生”のせいですべてが変わる。変わらないわけが無い。


が、碧斗は特に動揺はしていなかった。いつものように騒ぐ生徒達に対して軽蔑の目を向けている。ただそれだけだった。



ガラガラ


転校生「ど、どうも!!」


黒髪で目は大きく髪型はポニーテールだ。世間一般で言う《かわいい》ってやつだ。


転校生「あ、、えっと!私の名前は!えーと…。山崎恋華です…!や、ま、ざ、き、れ、ん、かです!」


僕の中では生徒は生徒だ。そいつに名前があるとしても僕から見ればただの生徒。名前などなんの意味も無い。同様に親も先生もただの母であり先生である。その名前がなんだろうと僕の人生に支障は無い。


けど何故だろう。




“転校生”は僕の中では…。“転校生”では無い。転校生の名前は山崎恋華。その名前には何故か意味を感じれる。需要がある。名前が無いと僕の人生に支障がでる。そんな気がしたんだ。たった1日の人生でも支障が。



続く

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