表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

シンデレラは舞踏会でサンバを踊りたい

作者: しいたけ

 昔々、シンデレラという一人の少女がおりました。

 シンデレラは意地悪な義姉や義母に虐げられ、貧しい生活を送っておりましたが、ある日お城で舞踏会が開かれると聞き、自分も行きたいと思いましたが外行きの服も無く、ただ窓辺からお城へ向かう馬車達を眺める事しか出来ませんでした。


「やあ、シンデレラ。君を舞踏会へ連れて行ってさしあげよう」


 黄昏れるシンデレラの前に魔法使いが現れ、シンデレラに向かってステッキを振りかざしました。


「どんな素敵なドレスがいいかな?」


 魔法使いがそうたずねると、シンデレラは笑顔でこたえました。


「サンバ! ビバ、サンバ!」


 魔法使いは少しだけ固まって、引きつった笑顔で魔法をかけました。



 電飾が眩しい巨大な馬の山車(だし)に乗り、お城へ到着したシンデレラは、さっそく見張りの兵士に止められました。


「ノー!」

「ノーノー!!」


 巨大な電飾の塊に兵士達が困惑しながら叫びました。


「あらゴメンナサイね。駐車場はあっちだったかしら?」


 山車から降りたシンデレラはそのまま城内へと歩き出しましたが、素早く兵士達に囲まれました。


「ノー!」

「ノゥ!!」


 兵士達がシンデレラの衣装を指さして叫びました。


「What?」


 シンデレラは全身に飾られた羽根を震わせてこたえます。


「サァンバ!!」


「NO!!」

「NG!!」


 兵士は舞踏会のドレスコートのイラストが書かれたフリップを取り出し指で叩きました。

 舞踏会では地面スレスレの長いスカートという決まりがあるのです。

 もちろんシンデレラはサンバの衣装ですから、脚が丸出しです。はい。


「そんな決まりがあるなんて聞いてないんだけど」


 なんとか兵士達を説得しようと試みますが、兵士達は首を横に振り、気が付けば十二時の鐘がなってしまいました。


「急がないと! 衣装の延滞料金が!」


 シンデレラは慌てて走りました。

 あまりにも慌てて帰ったので、山車とガラスの靴をわすれてしまいました。


「ふむ、これは……」


 お城の王子が眩しい馬の山車を見て頷きました。


 翌年、隣国に眩しい巨大な馬の山車が贈られました。

 隣国は物珍しさで城内に飾りましたが、山車の中には兵士達が大勢潜んでおり、夜になると中から出て来てあっと言う間に城を制圧してしまいました。


「あの少女のおかげで戦争に勝つことが出来た。ガラスの靴の持ち主を探し出すのだ。婚約者として丁重にもてなせ」


 こうしてシンデレラは無事に王子と結婚することが出来ました。めでたしめでたし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
トロイの木馬www
お城の舞踏会にサンバで行くとは、実に情熱的なシンデレラですね。 ブラジル式のサンバカーニバルの衣装だと腕やお腹周りなど足以外も出ていそうなので、相当に人目を惹きそうです。 そして置き去りにした山車(む…
サンバ踊れなかった!! でもハピエンだった!! めちゃくちゃ面白かったです
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ