お嬢様の失敗
仮名で詩織。
しおり。
才色兼備の女子大生で、リケジョ。
スタイルも、まあいいほうで、ひそかに思いを寄せている男子は多い。
彼女の難はおシモ。
中学生の頃から何度も膀胱炎に。
その後遺症で、頻尿が治らない。
6月。
梅雨寒で、朝から気温が低い。
大学で休み時間ごとにトイレへ。
その日の講義は終わり、いつも通りバスに乗った。
乗る前に大学のトイレで用を足したので、いつも乗車する約30分は大丈夫かと思った。
ところが、この日には文字通りアクシデントが。
途中で起きた交通事故に、詩織が乗っていたバスもまきこまれた。
警察が事後処理している間、通れる車線は1つだけ。
進まない。
彼女が「いつもの倍はかかるか」と思っているうちに、尿意が次第に強くなってきた。
雨あしも強くなり、車体のルーフを雨がたたく音が響く。
途中省略。
詩織は必死にがまんして、脂汗をかきながら、いつもの停留所で降りた。
一種の幸運だったのは、降車したのが彼女だけ。
バスが発車。
強い雨の中、詩織は傘をさして立ったままで失禁した。
このときは、雨だったのも、一種の幸運。
数台のクルマが通り過ぎたが、彼女の失敗は気づかれずに済んだ。
母親がいた家に、泣きながら戻り…
それから、何をどうしたかについては、また省略。
(完)