第93話 影響力ランキング
柚月と一緒にいつも通りに夕食を食べる。
「兄さん、今日ですね!」
「え、何が?」
「忘れたんですか? 下半期の影響力ランキングの発表ですよ」
「ああ、そういえばそうだったか」
今日の夜に影響力ランキングが発表されると、告知されていた。
「兄さんも今回は上位確実じゃ無いですか? SNSのフォロワーも凄い伸びてるし」
「うーん、別に何位でもいいかな」
「冷めてるねぇ。インフルエンサーだったら、みんなこれに載りたいんだよ」
「俺、ゲーマーだから」
俺の本業はプロゲーマーだ。
別に目立ちたいという欲求もそこまで強い方じゃない。
「ごちそうさま」
食べ終わった食器をシンクに持って行く。
柚月も片付けを済ませると、ソファーに座ってスマホをいじりだす。
「兄さん! 大変です! これ見てください!」
柚月がスマホの画面を俺に向けてくる。
「どうしたんだよ」
スマホを覗くとそこには『下半期影響力ランキング』と書かれている。
どうやら発表されたらしい。
「ここ、ここ、見てください!」
《下半期影響力ランキング》
・1位 ネオ(インフルエンサー)
・2位 タカモリ(プロゲーマー)
・3位 夏目莉央
・4位 緋山アヤ(アナウンサー)
ランキングは30位まで続いている。
「マジか……嘘だろ……」
俺のランキングは1位のネオさんに続いて2位。
莉央が俺の後に続いて3位となった。
1位がネオさんなのは分かる。
ティックトックなどを中心に、若者から絶大な支持を得ているのだ。
「凄いよ! このランキングで2位なんて」
「間違いじゃないよな……」
「そんなわけ無いじゃん」
「莉央より上になっちゃうなんてな」
俺が目立った活動をするようになったのは、間違いなく莉央のお陰なのだ。
それを超えてしまうのはなんだか、申し訳ないように感じる。
「でも、莉央さん去年11位だったから大幅アップだね」
「そうなのか?」
「うん、やっぱり兄さんと絡んだのが大きかったのかなぁ」
「それなら、嬉しいが」
その時、俺のスマホにメッセージの通知が入った。
『ランキング2位おめでとう』
莉央からだった。
そして、そのまま電話がかかってくる。
「莉央、わざわざありがとな」
『今年は絶対、諒がランクインすると思ってたけど、いきなり2位とはね』
「俺もびっくりだよ」
『私も抜かされちゃったしね』
そう言って、莉央は楽しそうに笑う。
「なんか申し訳ない」
『いやいや、私の3位だって諒と絡んだ結果なんだし、感謝してるんだから』
「それならよかったです」
『またこれ、忙しくなりますね』
影響力ランキングの上位に入るというのは、どうしても目立ってしまうものだ。
また、白瀬さんがパンク寸前になっていることだろう。
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