第67話 ゲーム合宿の夜
俺たちは届いたピザを食べながら、作戦を練っていた。
「もう、アジア大会一ヶ月前なんだねぇ」
「早いよな」
一ヶ月なんてものはあっという間に過ぎて行く。
それまでに、少しでも出来る事を増やして行きたいと思っている。
「じゃあ、これ食べたらやりますか」
「うん、そうだね」
俺たちは届いたピザを食べ進めて行く。
半分ほど食べ終わったら、お腹は満たされた。
「これは後で食べよっか」
「おう」
そこから、俺たちは再び莉央のゲーム部屋に移動してプロホプルをプレイする。
3試合ほど行った。
「だいぶ、いい感じにはなったね」
「そうね」
莉央との連携も、今までのスタイル。
俺が遠方からの狙撃、莉央が近接戦というものから、徐々に変えていった。
まだ慣れないところはあるが、新しいスタイルも確立できて来ている。
「もう、こんな時間だね」
時計を見ると、深夜の2時を示していた。
つい、夢中になってしまい、時間を忘れていた。
「そろそろ、寝るか?」
「うん、私お風呂入ってくるね」
「あいよ」
「もしかして、一緒に入りたい?」
莉央はニヤニヤとした、悪戯っ子のような表情を浮かべている。
「冗談はいいから、早く入ってこいよ」
「えー、諒なら別にいいんだけどなぁ」
そんな事を言いながら、莉央は着替えを手に持って浴室へと向かって行く。
莉央がお風呂に入っている間は特にやることもない。
スマホを開いて適当にSNSを眺めている。
すると、プロホプルの公式アカウントがアジア大会についての告知をしていた。
その告知を見ると、アジア大会が近づいているのだと改めて実感させられる。
「諒も入るー?」
お風呂上がりの莉央がリビングに入ってくる。
バスタオルで濡れた髪を拭いている。
モコモコの可愛らしいパジャマを着ているが、脚と胸元は露出されており、目のやりどころに困る。
「何? 興奮しちゃう?」
「ばか、そんなんじゃないよ。俺も風呂借りるわ」
「はーい。バスタオル出してあるから使って」
「ありがとう」
俺も、風呂に入ってシャワーを浴びる。
その間に冷静さを取り戻そうとしていた。
俺に気を許してくれているからこその格好なのだろうが、なんとも危うい服装である。
「はぁ」
風呂から出て着替えを済ませる。
俺が出てきたことに気づいた莉央は、ドライヤーを止める。
「じゃ、寝よっか」
「うん。俺、ソファーでいいよ」
「何言ってんの? ベッドで寝ようよ。そんなところじゃ風邪ひくよ」
「俺は、大丈夫だよ」
しかし、莉央も譲らない。
「いいから、いいから。ベッド広いよ」
「いくら、広くてもな……」
俺は莉央の寝室へと引っ張られて行く。
「ベッドでか!!」
「ね! 言ったでしょ?」
そこにはダブルベッドよりも大きなサイズのベッドが置かれていた。
キングサイズというやつだろうか。
「いつも、1人で寝てるんだけど、ちょっと寂しくてねぇ」
「そうかもね」
「この広さなら一緒のベッドでもいいでしょ?」
「ま、まあ、そうだな」
結局、俺たちは一緒のベッドに寝ることとなった。




