第51話 日本大会③
安全エリアが縮小され、どこで敵と出会ってもおかしくない状況になってきている。
「あと8人か」
画面の左上には残り人数が表示されている。
ようやく一桁になった。
「そうだね」
安全エリアもだいぶ狭くなって来ている。
もう、いつ敵と出会ってもおかしくない状況になっている。
まだ、桜田凛花のペアや如月兄妹は残っていることだろう。
次のエリア収縮で最終エリアになる。
それまでに、あと1組は落としておきたい。
「撃たれた! 340方面」
移動中に俺が撃たれた。
俺は、瞬時に射線を切る。
「回復入れるわ」
幸い、当たったのは胴体だったので、ダメージはそこまで入っていない。
「了解!」
莉央も遮蔽物に隠れて、様子を伺う。
「見つけた。撃っていい?」
「ああ、いいよ」
俺の回復はもうほとんど終わっていた。
すぐに莉央の銃声が聞こえてくる。
「1人やった」
「ナイスー!!」
俺はすぐにアサルトからスナイパーへと切り替える。
スコープを覗いてすぐに、銃弾を発射させる。
「もう1人もやった」
「ナイスー!」
「あれ、凛花さんたちのペアだったな」
キルログには、桜田凛花と表示されていた。
「さて、いよいよ最後のペアだな」
最終のエリア収縮が始まり、残りの人数は2人となった。
「最後は如月兄妹ですかね」
「ああ、そうだろうな」
ここまで残っている猛者は、おそらく如月兄妹だろう。
あの2人のプレイ動画を見たが、相当な実力者である。
「あんまり、正面切ってやりあいたくは無い相手だね」
「そうね。できれば奇襲でやりたいね」
如月兄妹を相手に、正面からやりあったら勝てる可能性は五割くらいだろう。
それだけ、注意しなければいけない相手なのだ。
「ここ、エリア入ってるね」
エリア内の家に入って、クリアリングする。
「あの家、居ると思う」
「どこ?」
「220の家。2階ね」
相手も警戒しているのだろう。
クリアリングする姿を一瞬、目視することができた。
「多分2人だね」
「如月兄妹かな?」
「十中八九そうだろうね」
俺はここからの立ち回りを考える。
下手に動けば、こちらの場所を相手に伝えることになってしまう。
「手榴弾投げまくるか」
「私、爆発収まったら突っ込むよ」
「よし、それでやるか」
俺はアサルトから手榴弾に切り替える。
持ってる手榴弾を次々に投げ込んでいく。
「6個投げた」
「了解」
爆発音が何度も響いていく。
「1人ダウン」
「突っ込むね」
「フォローする」
突入すると、如月兄妹の妹の方がダウンしていた。
兄の方はダメージを最小限に落とし、俺たちを待ち構えていたみたいだが、接近戦では莉央の方が上手だ。
莉央が如月兄に撃ち勝った。
《champion》
俺たちのモニターにそう表示される。
「やったー!」
「ナイス!」
そう言って俺たちはハイタッチする。
約一時間の激戦を制して、俺と莉央は日本大会の優勝者となったのであった。
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