第44話 美人アナウンサー
翌日の夕方、俺たちはいつも通りに渋谷で待ち合わせた。
今日は19時から大会公式のチャンネルでインタビューが生配信されることになっている。
「お疲れ様です」
事務所の所有しているスタジオに入ると、そこには白瀬さんと他にも何人かのスタッフの姿があった。
「高森さん、夏目さんもお疲れ様です。今、リュアーグから委託されているスタッフさんが配信の準備してくれています」
「そうでしたか。お手数お掛けしてます」
「いえいえ、高森さんたちが気にしないでください。大会まで、もう少しですね。今回も社員一丸となって応援しますよ!!」
俺の所属している事務所は、業界でも最大手と呼ばれるほどの大きな事務所である。
その規模であっても、プロホプルの公式大会で優勝するという実績は大きい。
俺たちが優勝すれば、会社の知名度も評価も大きく上がるだろう。
それだけ、プロホプルというゲームは社会現象になっているのだ。
「ありがとうございます。大会、頑張って来ますよ」
俺たちが白瀬さんと話している間に、配信の準備が完了したようである。
「いつでも配信できますよ」
スタッフが俺たちにそう告げてくれる。
時刻は配信開始の20分前となっていた。
俺たちは、カメラがセットされた前にあるソファーに座る。
待機人数も続々と増えて行った。
「本日、インタビューさせていただきます。緋山アヤと申します」
そう言って、ぺこりと頭を下げるのは有名なフリーアナウンサーだ。
暗めの茶髪を胸上まで伸ばし、毛先には軽くウェーブがかかっいる。
綺麗というよりは、可愛いと形容するのが正しいようにも思う。
最近、美人すぎるアナウンサーとして動画投稿サイトに切り抜き動画が上がりまくるほどの人気っぷりだ。
この前は、人気アニメのコスプレをしてSNSでめちゃくちゃバズっていた。
この規模のアナウンサーを起用できるほどの、リュアーグは流石である。
「大会当日も、私が実況として大会をお手伝いさせて頂きますので、よろしくお願いします」
「高森です。こちらこそ、よろしくお願いします」
「夏目莉央です。よろしくお願いします」
そう言って、俺たちはアヤさんと握手を交わす。
「お二人の配信、拝見していますよ。今日はお二人にお会いできるのを楽しみにしていました」
そう言って、アヤは微笑みを浮かべる。
こういう笑顔って、男は弱いよな。
「では、この続きはインタビューの後にしましょうか」
「そうですね」
俺たちはソファーに座り直し、アヤはソファーの隣に用意されたもう一つの椅子に腰を下ろす。
配信開始までは十分を切っていた。
そして、配信が開始されると、コメントは一気に流れる。
とても目で追いきれない。
「こんばんは。緋山アヤです。今日は世界一と日本一のプロゲーマーのお二人に大会直前の意気込みなんかをお聞きしちゃいたいと思います!」
【アヤちゃんだー!】
【大会まであと少しなので、気になります!】
【takamoriさんと莉央ちゃんの出会い聞いてください!】
【今日、ふたりの距離いつもより近くね?】
序盤から、配信は盛り上がっているようだ。
緋山アヤを起用していることも、話題を呼んだらしい。
「アヤお姉さんが、みんなの気になってること代わりに聞いちゃうからねぇ!」
アヤさんは悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
いや、その表情はオタクが湧くぞ。
そんなことを思っているうちに、インタビューがスタートした。
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