表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/93

第12話 デュオで勝利

『撃たれた!』

「方向は?」

『330方面。回復入れるわ』

「了解」


 莉央は伏せて回復を入れる。

一方で俺は、莉央が撃たれた方向を見ていた。


「居た。岩裏だ」


 330方向の岩裏で、敵が動いたのが見えた。


「あれ、抜けるかな」


 アサルトライフルから、狙撃銃に切り替える。

そして、タイミングを見計らって、スコープを覗いて弾丸を撃ち放った。


「抜いた!」

『ナイスー!』

「よし、詰めよう」


 マンションの屋上から飛び降りると、一気に敵の元へと詰める。

アサルト、で確キルを取る。


「これで、ここは最後かな」

『そうだね。今回はそんなにパーティ多くなかったし』


 相手の物資を見るに、これで最後らしい雰囲気だ。


「じゃあ、移動しますか」

『うん、そうだね』


 安全エリアの縮小がそろそろ始まっている。

移動を始めた方が良さそうだ。


「エリア向かう感じで行くか」

『オッケー』


 俺たちは安全エリアに向かって走り始める。

後ろの敵をクリアリングして、安全エリアに入る。


「結構敵、減ってるな」

『ですねー。今回、早いですね』


 岩と木の裏に隠れて、様子を見る。

左上に表示されている敵の数は残り六人となっていた。


 これは、自分たちもカウントされている為、敵の数はあと四人という訳だ。


「お、撃たれてるな」


 俺たちが隠れている場所に向かって、銃弾が飛んできた。


『西です!』

「あー、あれか。二人いるけどやれるかな」


 距離的には十分にやれる距離ではある。

中距離だが、俺はアサルトからスナイパーに切り替える。


『やりました!』

「ナイス、こっちもやったぞ」


 莉央がアサルトで、敵一人をキルした直後、俺がスナイパーで敵の頭を撃ち抜いていた。


『いや、今のスナイパーはさすがですよ』

「リオも中距離のエイムは凄いよ。多分、俺がアサルトでやったらもっと時間かかってただろうし」


 見事にコメントが流れて行く。


『二人とも上手すぎ!』

『今の狙撃はTakamoriさんじゃないと』

『やっぱ、大会優勝者たちは違うわー』


 どれも好意的なコメントである。

こうして、コメントを見ていると、視聴者も一緒に楽しんでくれているのが伝わってくる。


「これ、勝ちたいね」

『絶対勝とう!』


 敵を二人倒したことによって、残りはあと一人と表示されている。

きっと、もう一人倒されたのだろう。


「あと一人どこだ……」


 安全エリアは確実に縮まっている。

この状況なら、姿を見せるのも時間の問題だろう。


 こっちは二人で、相手は一人。

圧倒的に有利な状況である。

しかし、どんな状況でも油断してはいけないのがこのゲームだ。


「見つけた! 210方面」

『了解』


 俺は敵を見つけた方角を伝える。


 そして、俺はスナイパーを、莉央はアサルトを構える。

莉央の発射された銃声が聞こえたのとほぼ同時に、画面に《Champion》と表示される。


「ナイスー!」

『やったー! お疲れ様です』


 無事、デュオで優勝することができた。


 やがて、これが伝説の始まりと言われる試合になるのであった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ゲーム系、好きです。これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます!
[良い点] 話がサクサク進んでいって読みやすい。 [気になる点] FPSやTPSをやってる人って武器種の略称ってアサルトライフルならAR、スナイパーライフルならSR.スナなど呼んでいる事が多いため少し…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ