第10話 魔王おったのね
魔王討伐?
どうやら魔王がいるらしいと国王から発表があった。で、魔王を倒そうという事になった。
なぜそうなったのかというと、国家予算が減り、少子高齢化によって冒険者が減ると予想されており、ギルドからの税だけでは賄えなくなる可能性があると考えて、資源を求めて魔王を倒す事にした。しかも地域の輪の希薄化も進んでいる。
更にその名声を持って外交を有利に進め、社会保障費を賄おうとしているのだ。
そこで必要とされるのが勇者と聖女だ。さて、アマテラスに聞くか。
(勇者が必要らしいけど?あと聖女と)
(あ、うん。必要だよ。君聖女だよ、そしてサクラちゃん勇者でゃよ)
アマテラスちゃん絶好調。また噛んでいる、可愛い。
(可愛いゆうにゃー)
で、私が聖女だと。魔王倒せと。やるか人助けやし。
そして、次の日あっさり魔王倒せた。魔王城をルールルアプリで探してそこに魔法をエイってした。閉館した後だし多分大丈夫。
王城に行って倒した事を言った。これで出来たのかわからないがした事にしておこう。
で、褒美を貰った。いや、あのね。うん。信じていいの?まあ、当たったの多分四天王だけどそれだけで2400万ポイント入っていた。もはや桁おかしい。買いたいもの買い放題だ。で、魔王も倒しに行こう。
で、こいつはどうやら宝でやろうとしてたらしい。馬鹿だ。こいつ馬鹿だ。だめだこれじゃ。よし、魔王に会いに行こう。1番被害が出るのは魔王だろう。あの王様の計画伝えていい人そうなら信頼しよう。
私はルールルアプリで魔王城に来ていた。いや、ビルじゃねーか。久しぶりにツッコミをした気がする。
「こんにちは、聖女です。うちの国王があかんかも。魔王城の宝で国家予算埋めようとしよった」
「それはアホやん。確かに価値あるやつあるで、けど人のもん奪っといて自分のために使うんはないわ。確かに社会保障費かかるでうちも。基本的魔物権を保証して生活保護とか作ってるからな。でも、魔物達に働いて貰って買い物の時に少しだけ高くなる税金をかけてる」
「なにそれ?」
私は記憶のどこかにそんな物があった気がした。
「消費税っちゅう税でな。みんなに少しずつかけてるんや。みんな買い物するから平等に、たくさんお金を稼げる人にはギルドに
所得税をかけて稼ぎにくい人々に行き渡るようにしよんよ」
私は魔王の言葉で完全に前世を思い出した。
「思い出した完全にそれ、前世でやってるのみたわ。あれ、現社で出てきたわ。ほうよ。ほれがあるやん。それやりゃええやん。ありがとうな。少しだけクーデター起こしてくるわ」
「ほんと、忙しないやつやで」
魔王はこう言うと心の中で
(まあ、こっちは防衛予算を最小限にして、剣の素振り会とか組み手会、魔法士の魔法練習会を魔王城で開いてそれで使うやつのメンテナンスにだけかけてるんやけど言わんでいいや)と呟いた。
「王様、あなたは魔王の宝をあてにし過ぎです。よって、国王象徴化の是非及び消費税の導入と累進課税制度の是非を国民投票にします。しっかりと不正なく行わなければ、この国は魔王に滅ぼされるであろう」
結果、消費税には反対も出たが社会保障の質が上がるなら良いという意見が多く、国王は象徴となり、国民の選挙によって選ばれた代表者が政治を行う議会制になった。
最初なので3%ほどにしておいた。浸透したら5%ぐらいにする。日頃のトレーニングの方が大事なので、それに割く予算を作った。
そして余剰分は国民ができるエクササイズ会を開き、ギルドの職種毎に戦闘技術の向上と地域の輪づくり用の予算にした。すると、見事に効果が上がり始め、最初の年はだめだったが、10年経つと余裕が出てきた。
そして、国で1番の戦闘技術を持つもの同士の闘いの場『天下統一武道会』略して天下会が開かれるようになった。




