3 チュートリアル
『ではチュートリアルに参りましょう。スキップも出来ますがどうなさいますか?』
「スキップはしません。」
『分かりました。まずはメニューのストレージから武器を装備してください。』
これか、ちなみに僕が選んだスキルは棍術と陣と刻印に鑑定だ。
ストレージに入っていたのはこれだ
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ビギナーメイス
攻撃力 5
耐久力 ∞
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『装備しましたね。ではまずこのカカシに5回スキルを当ててください。スキルはスキル名を言葉に出すもしくは念じれば発動します。』
そう言われ、僕はメイスを持ってまず素振りをする。10回くらい振って感触を確かめた。
んー、これは何だか自分にあってるみたいだ。
「じゃあ、《スマッシュ》!」
ズガァーン!!
「おおー、でもなんか動かされてる?感じだな。」
((それが普通なんですけどね…1回でそのことが分かるなんて……))
このゲームのスキルは発動すると半自動的に動くようになっている。この感覚を無くすのには相当なPSがいるのだが…
「………そうか!動かされているのならその動きに乗せるように自分も動けばいいのか。」
《スマッシュ》
スキル発動の見えない手による推進力それに逆らわず自ら地を蹴る。腕も自動で動くのに合わせ更に力を込める。
「でりゃー!」
ズゴォーン!!!
カカシは半ば上からが吹き飛んだ。
「思った通りだ。違和感も無くなったし威力も段違いだ。」
この時2人の思ったことは
((ここのカカシは理論値じゃないと壊れない使用になっているはずですが……))
(なんて面白いんだこのゲームは。マダチュートリアルダケド……)
その後も続き棍術の実践になった。
『カカシでの訓練も終わりましたので軽く実践と鑑定スキルの説明を行います。』
『鑑定スキルは鑑定したい対象を目視して発動すれば出来ます。あそこの敵に鑑定をしてみて下さい。その後実践です。』
僕達の離れたところに兎が出現した。
《鑑定》
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ラビット
lv2
スキル
突進 体当たり ダッシュ
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メイスを正面に構えラビットを見つめる。チュートリアルなのに妙な緊張感がある。
痺れを切らしたラビットが渚目掛けて突進をしてきた。
それを余裕で回避し首筋にメイスを思いっきり振り抜く。今までと違った手応えを残しラビットはHPを全て削り取られ消えていった。
「あれ?一撃?」
『それは戦闘中に一定の確率で生じるクリティカルです。通常の1.5倍のダメージが入ります。』
『次は陣と刻印ですがここでは出来ないので、チュートリアルは以上になります。最後にあなたの名前を教えてください。』
「ナギサです。」
『それではナギサ様Fantasy World Onlineをお楽しみください。』
《チュートリアル報酬》
・10000G
・ビギナーメイス
・称号
初チュートリアル完遂者
初めてチュートリアルを完遂した者
アインのお気に入り
ナビゲーションAI[アイン]に気に入られた者
NPC好感度アップ
スキル成長補正中